西洋占星術

アメリカ始原図を読む (2) 冥王星の回帰

占星術では、出生図に描かれている星の位置に、同じ星がもどってくるタイミングをとくに重視します。例えば、出生図の太陽の位置に、太陽が毎年もどってくるタイミングの経過図、トランジットは、太陽回帰図、ソーラーリターンとよび、その太陽が再び一年後に戻ってくるまでの間の、おおまかな運勢を読み取ります。

太陽は、一年に一回、同じ場所に戻ってくるのですが、冥王星のような動きの遅い天体は、約248年もかけて、同じ場所に戻ってきます。人間の寿命よりもはるかに長いわけですから、個人の人生で、冥王星の回帰図をみるということは、通常はありません。しかしながら、国家の寿命は、人間の寿命よりもはるかに長いので、マンデンで使うトランジットでは、影響力の大きい外惑星の回帰図は、国の運勢を占う上で、非常に大きなタイミングとなるのです。

前回のブログで説明したように、アメリカの始原図では、冥王星は山羊座の27度という、水瓶座の近い位置にあります。現在、冥王星は、山羊座と水瓶座の境界線、いったりきたりしています。アメリカは1776年に国家が誕生して以来、初めてとなる、冥王星の回帰というイベントを迎えています。これは、アメリカにとって、占星術からみて、いかに重要な星のイベントが理解できると思います。

アメリカの始原図に、冥王星が回帰する期間として、アメリカの占星術師がよく使っている期間は、2022年2月22日から、2024年11月19日です。冥王星のような動きの遅い天体は、ピンポイントでいつというよりも、山羊座から水瓶座という、冥王星が星座を移動としている期間を重要視しています。

さっそく、2022年2月22日のチャートをみてみます。アメリカの出生図、始原図では、7ハウスの双子座と蟹座に干しが集中していますが、トランジットの方は、2ハウスの山羊座と水瓶座に星が固まっています。

トランジットの金星と火星は、少し冥王星からは離れていますが、冥王星と同じ山羊座にいます。2ハウスは、政府のお金を管理する部屋なので、冥王星が回帰中、金融経済が大きなテーマとなってくるでしょう。

トランジットの土星は、始原図の土星と強調の角度で、出生図の天秤座と同じ、風星座の水瓶座にいます。始原図の10ハウスにいる土星は、国がもつ最高権力を象徴しているので、国家の政治的権力は、さらにパワーアップします。

トランジットの海王星は、始原図の海王星と緊張の角度ですが、冥王星との協力体制はばっちりです。冥王星は、お金の問題やら、海外との戦争やらで、人々の不安をあおってきます。海王星はなんとか、人々がアメリカという国への抱く、夢や信頼をサポートするように努めています。しかし、あまり無理難題を突き付けられると、人々の期待が破れて、失望の方が大きくなりそうです。期待が大きければ大きいほど、その反動は大きいのです。

始原図の太陽は、創意工夫を促す天王星、繁栄を促す木星から、サポートをえられていますが、金星からは対立の角度です。始原図の太陽は、大統領などの国家元首や、国そのものをあらわします。困難な中でも、なんとかやりくりしてのりきれそうですが、お金の問題には悩まされ続け、大統領への人気はずっと低迷しそうです。

ちなみに、トランジットの冥王星が元の位置に戻ってきた日から二日後、2022年2月24日に、ロシアはウクライナ侵攻しています。まるで、ロシアは、この日を知っていて、意図的に選んだかのようです。

冥王星の回帰は、冥王星が入室している、2ハウスの山羊座にいる、火星と金星が大きな仕事をする時期になります。ロシアとウクライナの戦争は、冥王星が水瓶座に最終的に入室するくらいまで続きそうです。もし、この戦争が終わったとしても、中東やイスラエルなど、他の地域の戦争に、アメリカは振り回されることになるでしょう。

戦争を続けるための資金や、物量が滞るリスク、エネルギー価格があがるリスクなど、お金の問題が、テーマとなる期間であることは間違いありません。冥王星は、国民のための国、といういわば幻想のような国家感を擁護する海王星と協調しあって、山羊座から水瓶座にかわる、激動の時代をのりきろうとしています。

冥王星が、山羊座から水瓶座に移ろうとしているとき、出生図の冥王星のいる場所から、離れようとしているとき、2024年11月19日のトランジットもみてみます。

冥王星と同じ山羊座にいた火星が、大きく動いて、反対の獅子座にいます。冥王星から離れて、始原図のドラゴンヘッドと重なっています。ドラゴンヘッドは、人気運をあらわし、活発なコミュニケーションが行われていることを示唆しています。

しかし、トランジットの金星は、国家をあらわす太陽と緊張の関係で、現政権への人気はずっと低迷しそうです。トランジットの木星は、牡牛座から双子座へと移動し、始原図の火星と重なっており、始原図の土星とも協力関係を築いています。そして、トランジットの土星は、始原図の太陽と協力関係です。さらに、国土を表す4ハウスでは、癒しとヒーラーを象徴する星、トランジットと出生図のカイロンが重なっています。

全体的に、2ハウスに星が固まっていた、2022年2月22日のトランジットと比べて、星は全体的にちらばっていくので、人々が悩まされていた、お金の問題には、何らかの決着がついていそうな感じです。かわりに、国家の問題、移民の問題、自分たちの政府をどうするか、外国での紛争や軍事をどうするかが、大きな問題となっていて、人々は活発な議論を重ねていそうです。

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