全ては潜在意識のせい
スピリチュアルや心理学の勉強をしたことがある人なら、潜在意識と顕在意識について、きいたことがあると思います。私たちが、意識できる、つまり自分自身で何を考えているのか自覚できる意識は、顕在意識とよばれ、意識できない、自分自身で何を考えているのか認識できない意識を、潜在意識と言います。実のところ、私たちが意識できる顕在意識は、意識全体の1割程度にしか満たず、残りの90パーセントは、意識できない顕在意識だと言われています。
願望を実現したり、引き寄せの法則を実行したり、夢を現実化させたりするのに、潜在意識の在り方は、極めて重要です。いくら、意識できる顕在意識で、アファーメーションを繰り返しても、潜在意識は、今ある状態を変えようとはせず、顕在意識と全く反対のことを意図していたりするからです。
日常生活において、潜在意識が顕在意識の邪魔をしているケースは、無数に存在します。
ダイエットをしたいのに、無駄な間食がやめられなかったり、部屋をきれいに片づけたいのに、すぐに散らかってしまったり、勉強しなきゃいけないのに、おもしろくもないし、役にもたたない You tube を、とめどなく観続けてしまったり、朝早起きしたいのに、夜遅くまでだらだらと起きていたりします。このような、日常生活における、ささいな問題は、多くの人が経験したことがあると思います。
潜在意識は、人間関係にも影響を与えます。とくに、家族やパートナーなど、より親密な人間関係において重要です。
頭の中では、別れた方がよいとわかっている、暴力的な身勝手なパートナーにもかかわらず、なかなか離れることができない、というような場合は、あなたの潜在意識はそのパートナーを必要としています。子どもや家族に優しくしたいのに、自分本位のイライラをぶつけて、ヒステリックに怒ってしまう、と言う場合も、犯人は潜在意識です。よいパートナーと出会って、今すぐにでも結婚したいのに、婚活が苦痛で仕方ないし、いい人に出会えない。このような場合も、あなたの潜在意識は、結婚を望んでないから、婚活に本意になれないのです。
お金や豊かさをえるためにも、潜在意識の状態は重要です。お金持ちになりたいと思っているのに、毎日朝から晩まで働いているのに、家計はいつも自転車操業、貯金をしたい、お金を貯めたいと思っているのに、毎月毎月、クレジットカードで不必要なものを買ってしまう。 このような場合は、あなたの潜在意識は、お金なんていらないと思っています。
潜在意識は、時には、あなたの健康状態まで脅かします。どんなに整体に通ってもよくならない腰痛や肩こり、食生活をみなおしてもさっぱりよくならない、アトピーやニキビなど慢性的な肌の不調、このような健康状態は、あなたの潜在意識が大きな要因となっています。アスリートがけがをするのも同様です。アスリートがけがをするとき、試合で負けたり、思うような成績がのこせないのなら、試合に出ない方がましだと思っています。だから、勝ち続ける確固たる自信がないとき、潜在意識はあなたけがをして試合に出場できないようにコントロールしています。
そんなことはない。私は、お金は必要だと思っているし、健康が一番だと思っている。とあなたは反対するかもしれません。しかし、潜在意識は、あなたが認知できない意識だから、そもそもあなたは、自分の潜在意識がどうなっているのかは、普通に生活しているだけでは、絶対に理解できないのです。
多くのスピリチュアルリストは、幸せになるためには、潜在意識を味方につけましょう、とキラキラとした言葉を繰り返しています。もちろん、潜在意識があなたの味方になって、幸運をひきよせてくれるときもあります。ポジティブな思考や潜在意識が、ポジティブな現実を引き寄せるし、そのための具体的な方法は、ありふれています。そして、潜在意識が引き寄せの法則を信じて、様々なアファーメーションを実行しても、ちっとも現実が変化しないと感じているとき、やっぱり、引き寄せなんて嘘だ、潜在意識なんてうさんくさい、と一方的に結論づけていませんか?
実のところ、引き寄せが上手くいかない本当の理由は、潜在意識がネガティブな方向にあなたの思考と言動を引っ張り、あなたが幸せになるのを妨げているからです。このことは、理論的には多くの人が理解しています。そして、ネガティブな思い込みは手放しましょう、とかブロックを外しましょうとか、ネガティブな思い込みをやめるように促している主張もよくみかけます。
しかし、それをやめようと思うと、余計にそのネガティブな執着は強くなります。そして、ネガティブな思いを抱いている自分に対して、ダメ押しをしてしまいます。ダメ押ししている、自分に嫌気がさして、さらにネガティブな気分に拍車がかかるという、負のループに陥ります。
ポジティブな潜在意識を想像するための手法はよくみかけるのですが、ネガティブな潜在意識の取り扱い説明書は、それほど多くありません。おそらく、引き寄せの法則を広めている成功者の多くは、そもそもネガティブな潜在意識を、もっていなかったのかもしれません。