東洋思想

空亡時の過ごし方

東洋の暦では、年、月、日には、それぞれ60干支が割り当てられています。空亡とは、この60の干支を6つのグループにわけたときに、それぞれのグループで、欠乏する12支のことです。

60干支は『甲子』からはじまり、『乙丑』『丙寅』『丁卯』と続きます。そして、それぞれ10個ずつ、グループ分けすると、それぞれのグループには、10干が一つずつ含まれますが、支は12個あるので、それぞれ以下のように、2つずつ余ることになります。

自分が、どの空亡グループに属しているのかは、日柱の干支でみます。例えば、1991年12月24日生まれの人の日干支は、『戌亥』なので、土星グループとなり、空亡は、戌亥です。

戌亥空亡のグループの人は、戌年と亥年の時は、空亡の年となり、同じように、戌の月、亥の月のときは、空亡の月です。同じ空亡のグループごとに、パーソナリティーや運勢運気をみる占術は、とてもメジャーな方法で、最も有名なのが、細木和子氏が提唱した、六星占星術です。六星占星術以外でも、同じように、算命学から派生した、0学、令翠学、五行六令運命学などの流派がいくつかあります。

このような日干の空亡グループでみる占いを私は、便宜的に空亡占いと呼んでいます。空亡占いの特徴は、12支による、12年の周期で、バイオリズムが規則的に確定し、それぞれの空亡の時には運気がもっとも低迷するというものです。算命学では空亡の2年間を天中殺と呼び、六星占星術では空亡の前後の年1年間を含めた、3年間を大殺界と呼んで、運気の悪い時期として警告することが多いです。とくに、六星占星術は、大殺界時には、新しいことを始めてはいけない時期として、強調されることが多く、運気が低迷する悪いイメージを持たれる方も少なくないように感じます。

占いが大衆的になると、運が悪いときが極端に強調される傾向があります。人は、幸運よりも恐怖により過剰に反応するからです。六星占星術の大殺界も、本来はそこまで恐れるべきものではないと思います。が、あまりにも有名になりすぎてしまったために、一部に誇張された論調がでてくるようにしたったことは、少し残念に思います。

実際には、この空亡によるバイオリズムの味方は、かなり多くの人の、運勢のアップダウンと、上手く整合していると感じでいます。とくに、コンピュータによる診断で、不特定多数の人を鑑定するようなときには、非常に客観性と再現性が高く、非常にシンプルなロジックで運勢を判定できるのが、大きなメリットです。

空亡占いよるバイオリズムは、運気が悪いときもよい時もありますが、誰にでも同じ12年サイクルで、同じ運気が、公平に巡っていきます。全て、12支によって、運気の強さが決まるので、とてもシンプルで覚えやすいです。例えば、1991年12月24日生まれの人は、未年、申年、酉年のときに運気の強さが最高になって、戌年、子年、丑年の時は、運気が低迷します。

この12年のバイオリズムは、一年間の季節の移り変わりに例えられます。1991年12月24日生まれの人のバイオリズムでは、未年、申年、酉年は、季節に例えると秋で、収穫の時期です。今までの成果が結実しやすく、報酬をえられます。一方、戌年、亥年、子年は、冬の時期なので、畑を休ませて、春の季節の種まきに備えます。次の3年間、丑年、寅年、卯年は春の季節です。新しい計画を実行に移すのによいタイミングです。その後の3年間、辰年、巳年、午年は夏の季節になります。夏は、運気のアップダウンがありますが、3年間の真ん中の年、巳年の時は、花が開花して、とても華やかに過ごせる運気が強い年です。

運気が低迷する冬の時期は、次の計画に備えて、準備万端に整える時ですが、決して、新しいことを始めていけないということではありません。むしろ、この時期に新しいことを始める人は、かなり多いです。冬の時期は、今までやってきたことが、振出しに戻りやすく、計画をリセットしなければならなくことが多いのです。それゆえに、新しい事業をはじめたら、新しい分野に進出せざるを得なくなったり、新たな環境で再チャレンジしなければいけなくなったり、ということも起こりやすかったりします。要は、一つのサイクルが終わって、新しいサイクルを始めるための、転換期でもあります。

しかしながら、空亡によるバイオリズムは、不特定多数の人に対して、総体的にみたときの運気の流れを把握するためのものなので、必ずしも、全ての人にあてはまるわけではありません。実際には、日柱だけではなくて、他の干支もあわせて、総合的に判断した方が、より正確な判断ができるようになります。さらに、運気が悪くても、開運する方法は無限にあるし、本人の気持ちの持ち方で、よい結果がえられることも、もちろんあります。

実際に、空亡占いが、自分のバイオリズムに適合するかどうかは、簡単な自動プログラムを作成しているので、ぜひこちらで試してみてください。過去の運気サイクルがある程度あてはまっていれば、これからの12年間も、同じようなサイクルで物事が進む可能性が高いです。その場合は、もし、計画のスタート時期を選べる状態であれば、空亡の時を冬の季節を準備期間にあてて、その後の春の季節に物事を進めた方が、新しい計画が上手くいく可能性はあがるはずです。

占いは、人生の波にうまくのるための一つの判断材料です。決して、一つの判断結果の依存して、現実的な視点から逃避すべきではありません。あくまでも、一つのツールとして、上手く活用すれば、人生にとって心強い味方になってくれるはずです。

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