西洋占星術

2023年 アメリカの冬至図を読む

14日に日本の冬至図について書いたブログで、ドルと円の為替と、金利政策について少し書きました。15日の朝になって、一日で4円近く円高になって、140円代まで下がったので、びっくりしました。あくまでの、冬至から3か月の動きについて予測だったのですが、今後為替の動きが、経済の中心になりそうなことは、間違いなさそうそうです。そこで、今日は、アメリカの冬至図を見てみたいと思います。

冬至は、世界中で同じ時に起こるのですが、地球上には時差があるので、それぞれのローカルな時刻は違います。アメリカの冬至図は、それぞれの星座に入っている惑星と、それらの角度は日本の冬至図と同じですが、ローカルに時刻が違うので、ハウスが異なってきます。マンデン占星術は、ハウスが重要なので、同じ星の配置でも、ハウスが違うと、そこから読み解くべき解釈も異なってきます。

冬至図は、その国の首都で作るので、ワシントンDC、アメリカの東部標準時間で、12月21日22時26分で作成しています。

2023 冬至図 アメリカ ワシントンDC heliocentric占星術 (freehorocharts.com) にて、作成

まず、国と最高権力をあらわす10ハウス、政党、議会をあらわす11ハウス、主権者である国民をあらわす第1ハウスには、星は全く入っていません。アッセンダントとMCの周囲が空っぽで、星は、もっぱら、右半分に偏っています。アメリカの人たちは、もはや、国とか、政府とか、自分たちの国家とかにはどうでもよくで、ただ単に、日々の生活にひたすらおわれている、というようなチャートになっています。

それでも、国家をあらわす太陽と、国民をあらわす月は、日本と同様に安定を表すトライン、これは、全ての地球上で同じ角度ですが、民衆の国家への信頼は厚いです。どこかの国で、クーデターが起きたり、国家権力に対して反対する大きなニュースが報じられる、というようなことはありません。

注目すべきことは、月は木星と重なって、8ハウスに、太陽は、水星と重なって4ハウスにいます。これらの星を、6ハウスにいる土星が、それぞれを調停する、調和の角度をとっています。4ハウスには、さらに争いをあらわす火星も鎮座しています。8ハウスは、金融や経済の場所で、4ハウスは国土や領土を表します。6ハウスや雇用関係や軍事関係をあらわすので、金融や軍事関係の様々な問題をなんとか調停しながら、懸命にバランスをとっているという感じです。非常に、国家的には苦しそうにみえますが、国民はそれらの国際的な問題や政府の対応には無関心、というのが、いかにもアメリカらしいです。皆、物価高の中、自分たちの生活に追われているような感じです。

エンターテインメントをあらわす5ハウスでは、冥王星が月と木星に対して、緊張の角度をとりながら、人々に警告しています。冬至はクリスマスのお祝いの時期と重なりますが、節約モードで、例年のクリスマスと比べるとちょっと厳しいホリデイシーズンかもしれません。それでも、繁栄を表す木星が月と重なっているので、気持ちの面では、楽しい休暇を過ごせるでしょう。

9ハウスの天王星は、3ハウスにいる金星と180度で対面し、オポジションという緊張の角度をとっています。これは、ちょっといろいろな意味に解釈できます。9ハウスは宗教や信仰の場所なので、クリスマスの献金をどうしようかと思い悩んだり、教会とのかかわり方について、再考するようになる人が増えるかもしれません。また、天王星と金星のオポジションには、パートナーシップの解消と言う意味があり、3ハウスの星座が蠍座なので、身近な人、長年のつきあいがある人との拘わりに、緊張感を余儀なくされるということもあるかもしれません。あるいは、9ハウスは司法の場所で、物質を象徴する牡牛座にあるので、財産問題などで、実質的な補償をもとめていく、というような傾向にも見えます。

今回のアメリカの冬至図で、最も星が集まっていて活気があるのが、金融や経済をあらわす、8ハウスです。アメリカは冥王星が山羊座で順行しはじめた、10月11日の後、10月23日を境に、現在まで、株価が堅調で上がり続けています。この傾向は、冥王星が水瓶座入りしてからも続き、来年の春分ぐらいまでは、活発な取引の動きが期待できそうです。ただし、入っている星はほとんど逆行しているので、未来に向けて、積極的に投資しするというよりも、過去に投資してきたものを、必死に回収しようとする感じです。上がっている株は、堅実な企業の大型株が中心で、グロースや小さな新興企業にとっては厳しいでしょう。まあ、金利が高いので、小型株に積極的な投資をする時期ではないでしょう。

これから、木星は、2023年の12月31日には、順行に戻り、冥王星は来年の1月21日には、水瓶座に入り、同じく水瓶座に入ったばかりの太陽と、ほとんど重なります。冥王星と太陽が重なると、ゼロか百かのように、力の入り方が極端になりがちです。国家を表す太陽を、冥王星が全力でささえているような感じになります。ちょうど、そのころ、アメリカでは冬至図で9ハウスに入っていた木星に、太陽と冥王星が緊張の障害や困難をあたえるようにして、迫ってます。

冥王星の水瓶座入り 2024/1/21 午後26分 ワシントンDC

何か冥王星と太陽が、発展をあらわす木星の動きを、圧力をかけて、何かを抑え込もうとしているようにもみえます。木星は同時に、火星や水星、水星とは協調の角度です。冥王星が水瓶座に入った直後、ちょっとした緊張感は走りそうですが、なんとか踏ん張って、大きな金融クラッシュとかは、なさそうな気がします。

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