西洋占星術

2024年 星の動き総括 (1)

2024年は、1月に冥王星が2度目の水瓶座入りをすることに皮切りに、大きな星の動きがいくつかあります。まず最初に、公転周期が長くて、影響が多い外惑星、冥王星、海王星、天王星の動きを、それぞれ単独で把握したいと思います。

冥王星:いよいよ本格的に水瓶座入り

惑星の中でもっとも公転周期が永く、長期にわたって、地球に影響を与え続ける、冥王星は、2008年に最終的に山羊座入りし、2023年に水瓶座に入室しました。その後、一度6月11日に山羊座にもどりましたが、今年の1月21日に、二度目の水瓶座入りをはたします。その次の日、22日に、太陽も冥王星を追いかけて水瓶座に入り、いよいよ、風邪の時代の始まり、第2章に突入します。

  • 2008/11/27 山羊座
  • 2023/03/24 水瓶座
  • 2023/05/02 水瓶座 逆行開始
  • 2023/06/11 山羊座
  • 2023/10/11 山羊座 順行開始
  • 2024/01/21 水瓶座
  • 2024/05/03 水瓶座 逆行開始
  • 2024/09/02 山羊座
  • 2024/10/12 山羊座 順行開始
  • 2024/11/20 水瓶座

冥王星の水瓶座入り第1章は、昨年の3月24日から6月11日までで、80日間程度の期間でした。この期間の前後で、おきたことで印象深かったのは、米国の中堅銀行のあいつぐ経営破綻です。

3月10日に、テクノロジー企業への融資で知られた、シリコンバレーバンクが経営破綻、続いて、暗号資産(仮想通貨)関連企業との取引で知られた、シグネチャー・バンクが、12日に、ニューヨーク州金融監督当局によって閉鎖されています。

さらに、冥王星が山羊座にもどるために、水瓶座に順行に動きをかえた直後の5月1日に、資産規模で全米14位の地銀だったファースト・リパブリック・バンクが経営破綻しました。ファースト・リパブリック・バンクは、富裕層向け住宅ローン事業に強みをもつ銀行ですが、金利上昇によって多額の含み損を抱えることとなり、経営不安が高まったと言われています。

ふりかえれば、冥王星が山羊座入りする2008年の直前に、投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻を機に、世界的な金融危機と不況に発展した、リーマンショックがおきています。米国を中心とした、世界的な金融システムの変容は、冥王星水瓶座地代の、メインテーマとなりそうです。

一方日本では、今までは大手メディアではタブーとされていた、ジャニーズ事務所のスキャンダルが、BBCニュースで全世界に向けて放送されました。大手メディアの権威によって抑えられていたものが、徐々に崩されていくという布石のようなものを感じました。

山羊座の権力主義的なピラミッド構造は、ピラミッドのトップが倒れることによって崩壊するのではなく、ピラミッドの土台が崩れることによって、本格的な終焉が訪れます。冥王星の最初の水瓶座入りの期間では、まだかっちりとした土台があるけれど、2回目、3回目の水瓶座入りで、どこまで土台が踏ん張れるかが、一つの焦点となるでしょう。

海王星 : 魚座で最後の総仕上げ

海王星は、半年に一回、向きを変えて、順行と逆行を繰り返し、約13年で一つの星座を移動します。前回の移動は、2012年の2月4日の魚座入りで、2025年3月30日まで、魚座に滞在します。一年後には、牡羊座に最初の入室をはたすので、現在は、12星座を一周する最後の段階を、魚座で迎えているところです。魚座の支配星は海王星なので、魚座で順行する2024年7月2日まで、海王星本来の力を惜しみなく発揮してくれることでしょう。

  • 2012/02/04 魚座
  • 2023/12/06 魚座 順行開始
  • 2024/07/02 魚座 逆行開始
  • 2024/12/08 魚座 順行開始
  • 2025/03/30 牡羊座
  • 2025/07/05 牡羊座 逆行開始
  • 2025/10/22 魚座
  • 2025/12/10 魚座 順行開始
  • 2026/01/27 牡羊座
  • 海王星は、目に見えないものを象徴する星なので、海王星のテーマとなるものには多岐に及んでいます。夢や芸術などの美的センス、スピリチュアル、宗教、霊的なものや精神的なもの、ドラッグや薬、医療、海の星でもあるので、海運業や水、エネルギー、ガス、石油などもあらわします。

    2012年ごろから、支配星のもとで、海王星の力によって、強化されたこれらのテーマは、2025年ごろに新たなフェーズに突入して、全く変わったものに変容する可能性があります。

    天王星 :牡牛座で、地の時代の終焉期

    天王星は、約7年で一つの星座を移動し、現在は地の星座である、牡牛座に滞在しています。現在は逆行中ですが、2024年1月27日に順行に転じ、その後、逆行と順行を繰り返して、来年の7月7日に双子座に最初の入室を果たします。すでに、最終的に水瓶座に入室している冥王星に続いて、天王星も風の星座、双子座に入ることによって、いよいよ本格的に風の時代の完成です。

    • 2019/03/06 牡牛座
    • 2023/08/29 牡牛座 逆行開始
    • 2024/01/27 牡牛座 順行開始
    • 2024/09/02 牡牛座 逆行開始
    • 2025/01/31 牡牛座 順行開始
    • 2025/07/07 双子座
    • 2025/09/06 双子座 逆行開始
    • 2025/11/08 牡牛座
    • 2026/02/04 牡牛座 順行開始
    • 2026/04/26 双子座

    天王星は、あらゆる概念を書き換える星で、それまでの常識や当たり前を一瞬にして変えてしまう、変革、変容を象徴します。とくに、技術的な変革、コンピュータやAIの発展をサポートするので、情報を重視する風の時代には、強力な援護者です。

    決して、怖い星ではないのですが、新しい変化を生み出すには、既存のシステムを一度取り壊す必要もあるので、天王星が動くとくには、何か古いものが壊されるきっかけがおきることもあります。

    とくに、1995年の3月に天王星が水瓶座へ最初の入室をした2か月半前に、阪神大震災が起きています。そして、東日本大震災がおきた2011年3月11日の次の日に、天王星は牡羊座に最終的な入室をはたしています。日本に大きな社会的な影響を与えた、2つの大きな地震が、天王星が星座を移動する前後で起きているので、天王星は地震を呼び起こすのではないかと、懸念する人もいます。

    ただし、天王星が移動しなくても、日本を初め、世界中で、毎年どこかで大きな地震はおきています。地震がおきる原因を、天王星の星座移動に求めるのではなくて、地震が起きた後の社会的復興に、天王星の移動が絡んでくると考える方が、本来の占星術的な見方です。

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