02 西洋占星術

自民党を占う

10月4日に、総裁選を控えている自民党を占います。新しい自民党総裁が誰になるのかも気になるところですが、それよりもまず、自民党自体の運勢を見てみたいと思います。

自民党、自由民主党は、1955年(昭和30年)に、社会主義化を掲げる日本社会党の台頭を危惧し、かつての自由党と日本民主党が合同して結成された政党です。党の結成大会は、11月15日、神田の中央大学講堂にて、午後1時20分から行われています。その後、1958年の総選挙で、自民党は298議席、社会党は167議席を獲得し、自民が優位で、社会党と議席を奪いあう、55年体制と呼ばれる、二大政党制の政治体制がスタートしました。

結成日の情報をもとに、自民党の「出生図」を作成します。太陽、土星、月、水星が蠍座に入り、天体が4つも一つの星座に集中している、とても蠍座の要素が強い配置です。蠍座は、粘り強く、情熱と深い洞察力を駆使して、目的達成のために努力をし続ける星です。多少の困難があっても、党がはたすべき 使命を、追行しようとします。

さらに、蠍座の守護星は冥王星で、獅子座にいる冥王星と、月が緊張の角度をとっています。角度は緩くなりますが、太陽と土星とも冥王星は緊張状態を強いられています。冥王星は、変化と生まれ変わりを促す星です。獅子座の守護星は太陽でもあるので、太陽のいる蠍座と、冥王星のいる獅子座の力が、とくに強くなっているのが、自民党の特徴です。

獅子座の冥王星は、木星とほぼ重なっています。冥王星は絶対的な権力を意味する天体でもあるので、冥王星は木星の力を促し、権力の力を利用することによって、大きな成功をえられることを意味しています。獅子座の冥王星と木星なので、日本の国のやり方、日本独自のよさを最大限にいかそうとすることで、繁栄することを暗示しています。

しかしながら、冥王星は蠍座の太陽、土星、月と緊張関係です。日本だけ世界のスタンダートと違う、というような現実と、常に葛藤を持ち続けます。それでも、自民党が絶対的与党して、長期にわたって支持されてきたのは、この冥王星と木星が上手く働いており、日本のよさを生かしてくれる、という安心感が国民からの支持の基盤になっているはずです。

従って、この冥王星と木星が、他の天体とどのような角度をとるのか、ということが、党の運気をわける大きな要因となります。自民党が野党から政権をとりもどし、現在の自公民連立体制による、第二次安倍内閣が成立したときの経過図を重ねてみます。第二次安倍政権は、2012年12月26日にスタートし、その後、2020年9月16日まで長期にわたって続きました。長く国民に支持されて、今から思うと支持率も高い安定した政権でしたが、実際に星の配置をみると、厳しい配置も目立ちます。

まず、自民党の出生図の金星と経過図の金星が重なっています。金星は物質的な豊かさをあらわしますが、金星がもたらす豊かさは、木星とは違い、投機的、短期的なものにすぎません。アベノクスと呼ばれた、大胆な量的金融緩和を実行する金融政策は、金星の力によるものです。実際には、国民をあらわす月と木星は、金星とは反対側にあり、むしろ国民が実生活から感じる豊かさとは、相反する性質をもっています。

そして、出生図の木星と冥王星の反対側には、魚座の0度にある海王星があります。丁度、海王星魚座時代のスタートが、この第二次安倍政権の発足と重なっていたわけです。魚座の海王星は、党の政策が日本のためになっているのか、ということを、人々の内面に、直感的に働きかけます。0度という度数は、海王星の働きがまだ弱く、人々の共感力が一体となっていない状況です。しかし、海王星が魚座で度数を進めるにあたり、この自公民連立政権が何であったのか、ということを深く反芻するように振り返るようになっていきます。

さらに、10月4日、新しい総裁が決まる予定の日の経過図を重ねてみます。第二次安倍政権発足時に海王星がいた場所には、国民をあらわす月がきています。そして、海王星は魚座と牡羊座の境界線付近まで進行し、土星とほぼ重なっています。月は、冥王星と木星に対立しており、現在の自公民政権は、日本という国のために真摯に向き合っていないのではないかという疑念が、支持基盤を失っている大きな要因になっています。

出生図の天王星の反対側には冥王星、冥王星と出生図の月、経過図の土星と海王星でカイトが描かれています。今回の総選挙が、国民からの支持をとりもどす最後のチャンスといってもよいくらい、正念場です。本当に、今の政権が、日本と日本人のために政治をおこなってくれているのだろうか、という信頼をとりもどさないと、支持率をあげていくのはかなり難しくなるでしょう。

安定的な政権を維持していくためには、経過図の木星の動きが非常に重要です。政権スタート時に、木星は双子座の8度にいましたが、およそ12年の月日を経て、木星がもといた場所に戻ってきた、2021年の末ぐらいに、一つのサイクルが終えて、新たなフェーズに移っていきました。ちょうど、岸田政権が発足したころです。このころから、世間の風向きがかわってきました。

そして、次の転機になりそうなのは、木星が出生図の天王星の位置に重なる、2026年の7月11日ごろです。蟹座の木星は、感情的に日本という国を守ろうしますが、その気持ちは、単なる排他的で身内びいきなところがあるので、感傷的です。しかし、木星が獅子座に移動すると、より主義や主張を強くして、日本という国の在り方を強固にしていかねばならないという強い意思が生まれてきます。

獅子座に冥王星と木星をもっているので、本来の自民党には、そのような国を守る力というものを強固にもっています。今日でも自民党を支持している人々は、そのような自民党の良さを、かつて、昭和時代に経験しており、今でもその幻想を疑っていません。が、今後木星が蟹座から獅子座へと移動していくにあたり、そのような自民党の在り方が、本当の意味で問われるようになります。

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