2025年7月5日を占う (1) 海王星の逆行
2025年7月5日を占います。2025年7月5日は、漫画家のたつき諒さんによる、『私が見た未来』で示唆された大災難が有名ですが、その他にも多くの人々が、具体的な日付をほのめかす、類似の予言がされています。物理学者の保江邦夫氏、水星探検家で臨死体験者の木内鶴彦氏、子どもたちの体内記憶を伝えている絵本作家ののぶみさん、アフリカのシャーマンから預言を聞いたペンキ画家のショーゲンさんなどが、それぞれが全く別の情報ソースから、似たような話を伝えています。最近では、香港の風水師が日本でおきる災害を予言したり、さらには中国政府が日本への渡航を控えるようによびかけたりして、国内だけではなく、予言による影響力が、海外にも及び、再び注目が集まっています。
そもそも、多くの人には知られず、限られた人々の間で、密かにささやかれる程度の予言には信憑性がありそうですが、ここまで広範囲の人に広まってしまうと、何か別の意図がありそうです。従って、私自身は全く気にしていません、そもそも7月5日という日は、どういう日なのか、西洋占星術で見ていきたいと思います。
2025年7月5日、時間については早朝4時ごろというのがもっとも有力なので、この時間を使い、東京で設定して、星の配置を出します。はっきりとした時間は出せないので、感受点とハウスについては、参考程度でみていきます。が、MCの近くには土星と火星、ICの近くには火星が入っているので、この時間に大災害がおきたと言われても、十分にあり得るホロスコープになっています。

しかし、悲観的な天体の配置だけではなく、アセンダントには木星がぴったりとのり、その近くには国家あらわす太陽もいるので、日本という国にとって、とても希望がもてる要素もあります。ただ単に、大地震がおきて、人々が悲観にくれるというような、単純な状況ではないはずです。
全体の星の配置で、最も特徴的なのは、海王星と土星を頂点として、水瓶座の冥王星、そして冥王星の反対側に、牡牛座の天王星と双子座の金星がいて、小さな三角形が描かれていることです。この天王星、海王星、冥王星という、動きの遅い外惑星による協力的なアスペクトは、2024年の終わり頃から、緩やかに角度をとり続けていましたが、2025年の春分のころからタイトな角度になってきました。三角形の頂点にいるのは海王星と土星なので、この2つの天体が主役となって、冥王星と天王星が、強力なサポートを与えています。
何度も過去の投稿で繰り返し述べていますが、このような外惑星の小三角形が描かれるのは、1943年ごろ、第二次世界大戦が、終焉に向かって、日本の敗戦が濃厚になってきたころです。この時は、冥王星を頂点とする三角形になっており、冥王星が主役となって、世界の構図が変わろうとしているときでした。冥王星と破壊と再生を象徴する、とても影響力が強い天体なので、まさに、日本にとって、国家的な規模の、生まれ変わりを諭されるような、時代の切り替わりを牽引しました。
今回の小三角形は、海王星が中心にあるので、海王星が主役で、冥王星と天王星が脇役です。海王星が象徴するものは、非常に高範囲にわたっているので、一つに絞ることは難しいですが、概して、目にみえないもの、境界があいまいではっきり判別できないものが、テーマになります。海王星という名が示すとおり、海や液体をあらわすもの、形がわからないもの、具現化できないものが大きな象意です。より具体的にいうと、油やエネルギー、薬や医療、夢や理想、創造性、宗教やスピリチュアルなど精神的なもの、洗脳させるもの、麻薬や依存させるものなどをあらわします。
ちょうど7月5日は、海王星が順行から逆行になるタイミングであり、海王星の動きが遅くなる時です。天体の逆行には、過去に起きた事象に意識を戻したり、過去に起きたことが原因で、突発的な別な出来事がおきて、何らかの尻ぬぐいをしなければいけなくなったり、過去に出来なかったことを再度チャレンジせざる得なくなったりします。逆行しているのは、牡羊座に入ったばかりの海王星なので、海王星魚座時代の出来事を振り返り、そのことについて、土星が厳しく制裁する、このような流れがでてくるのが、海王星が逆行に転ずる、7月5日のタイミングです。
加えて、牡羊座は12星座の最初の星座であるので、より大きな範囲で、海王星の公転周期である、164年という長期間にわたっての、振り返りを強いられるようなことがおきやすくなります。それが、大きな災害である必要はないので、もっと抽象的な事象かもしれませんし、その出来事は、個人にとって、それぞれ違うということもありえます。例えば、国家に対する信頼が揺らぐことかもしれないし、医療に関する些細な疑いかもしれないし、学校で常識だと習ったことが、全くのでたらめだったと認識するようになったり、自分の親はよい親だと思っていたら、典型的な毒親だったと気づいたり、社会的な現象というよりも、極めて個人的な出来事かもしれません。
海王星は目にみえない精神世界の象徴なので、はっきりと物質的な破壊をともなうような、大きな災害であるとは限りません。実のところ、海王星の影響を感じられる、トリガーとなるようなイベントは、何も起こらないということもありえます。しかし、自分自身が信じていたものが裏切られるように感じることは、多くの場合、辛い経験として記憶されるものです。人は、自分の信じたいものだけを信じる、という傾向があるので、自分自身が辛く感じる出来事は、意識的にみないようにして、蓋をします。今回の星の配置で重要なことは、このような精神的なダメージを、乗り越えられるだけの、力強いサポートも用意されているということです。