021 四季図

2025年3月20日 春分図を読む (2) アメリカ

2025年3月20日、早朝の午前5時1分くらいに、アメリカの首都、ワシントンDCでは、春分を迎えます。昨年の冬至から、3か月の間に、トランプ大統領が無事に就任して、実に様々なことがおきました。LAで山火事がおこり、USAIDが活動停止に追い込まれ、カナダ、メキシコ、中国に対して、関税が強化され、ウクライナとの停戦交渉が行われ、いままでの民主党政権の政策が覆されつつあります。

今年の春分図は、冬至図からの激しい流れを引き継ぐかの如く、アセンダントに冥王星がいます。同時に、アセンダントは水瓶座に配置されているので、これからの水瓶座時代を、より冥王星が強く牽引していく星の配置になっています。

今年の春分図では、魚座と牡羊座に多くの星が集中している配置になっていますが、この天体の集合が、そっくりそのまま入室しているのが、2ハウスです。春分図から一年間の、アメリカのテーマは、ずばりお金です。お金の価値観、アメリカの財政システムが、がらっと変わる、一年になるでしょう。すでに、有無を言わせぬペースで、トランプ大統領は各国との貿易で、関税をかけることを決定していますが、この動きが、人々の生活、さらには、アメリカの金融マーケット、政府の財政に、どのように影響していくのかが、とても気になるところです。2ハウスの反対側、経済市場を表す8ハウスには、メジャーな天体が入っていないので、残念ながら、アメリカ経済の大きな飛躍、株式市場の上昇、というわけには、いかないでしょう。

アセンダントの星座、水瓶座の支配星は天王星で、天王星は3ハウスと4ハウスの境界線にいます。天王星は、土星、海王星、太陽、さらには、火星とも角度をとっており、とても強力な配置をとっています。3ハウスは社会的なインフラ、情報をあらわすので、天王星は、社会的なインフラに影響をおよぼす出来事をあらわします。ネガティブに考えれば、大規模な停電、サイバーテロなどのリスクへの懸念もあります。一方、AIなど技術的革新によって、今までの情報インフラという概念を、刷新ししてしまうような、変革があるかもしれません。

今まで経験したことないようなカオスや、困難な状況もあるかもしれませんが、国民のアメリカという国家への期待と信頼は、今まで以上に大きくなります。国民をあらわす月は、国家をあらわす太陽と協力的な角度をとって、MCの近くで10ハウスにいます。月の力がとても強くなっている配置で、少なくとも表向きは、民意が主体で、政治や社会が動かされているような雰囲気が生まれるでしょう。大胆な政策をとる、トランプ氏やマスク氏の人気は、今年一年間は続きます。

続いて、アメリカの始原図と、今年の春分図を重ねてみます。始原図というのは、アメリカにとっての出生図で、アメリカが建国された、1776年7月4日、午後17時10分のホロスコープを使うのが一般的です。

アメリカの始原図の、MCの近くにいる海王星は、春分図の土星の反対側にいて、対立する角度にいます。始原図の海王星は、アメリカが建国されたときの理想をあらわし、それに対して、土星は厳しい制裁を加えるように迎えています。建国当時の理念と、現状との違いに幻滅しつつも、新たな理想や理念をかかげて、国の再建をほどこすように、星はサポートしているようです。

春分図の天王星と始原図の海王星の真ん中に、始原図の水星がいて、この3つの天体で、小さな小三角形を描いていいます。さらに、春分図の火星が始原図の水星の上に重なるようになっており、水星の力を強めています。水星はコミュニケーション、通信、メディアをあらわします。天王星が象徴する最新のテクノロジーによる、新たな情報戦争のようなものが刺激されそうな配置です。

アメリカの始原図には、ディセンダントの近く、双子座に天王星があります。天王星が黄道を一周して、始原図の天王星がいた場所にもどってきたとき、アメリカでは、大きな歴史的な変革期と重なっています。最初の天王星回帰である、国家そのものの存在を、全く新たに刷新してしまうような、大きな変革をもたらしたことが結果になっています。

最初の天王星回帰は、1860年から1861年ごろで、南北戦争がはじまったころです。次の天王星回帰は、1944年ごろですが、この時期は、第二次世界大戦の真最中でした。次の天王星回帰は、2027年の7月ごろになりますが、今年の春分図では、この天王星に、木星が接近している配置になっています。2年後の天王星回帰にむけて、新たな社会的な変革期が始まるのが、今年の春分図の流れと言ってよいと思います。

ブログランキングに参加しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です