2024年11月1日 蠍座の新月
2024年11月1日は蠍座の新月です。非常に印象的で力強い星の配置が目立った、新月図になっています。11月20日は、冥王星が山羊座から水瓶座に移動しますが、山羊座冥王星時代のフィナーレを飾るような、華やかなホロスコープです。
まずは、日本の新月図をみます。日本では11月1日の夜、21時48分ごろに新月をむかえます。この新月図の中で、もっとも印象的な配置は、火星と冥王星です。火星は、アセンダントの近く、その反対側のディセンダントには、冥王星がいます。冥王星は山羊座の終わりの角度20度、火星も蟹座の29度にいて、ほぼ180度の角度で向かい合っています。
ディセンダントは、同盟国やパートナー国、ときには敵国をあらわします。日本にとっては、アメリカの影響をもっとも受けるので、この新月期間中は、アメリカで起こることに注意が必要です。ちょうど、大統領選を11月5日に控えていますが、アメリカの大統領選挙が、必然的に日本やその他の西側諸国の政治体制にも影響をあたえます。
アセンダントの火星は、蠍座の水星、魚座の海王星と、正三角形を描いています。この正三角形の中央を突き抜けるようにして、火星の反対側に冥王星が配置されて、はっきりとしたカイトができています。
水星はメディアや情報、海王星は人々の夢や理想をあらわします。そして、水星のいる5ハウスは、芸能界などを象徴するエンターテインメントの場所です。一方、9ハウスは司法や宗教をあらわす場所です。今まで、アメリカのネガティブな情報は、メディアを通じて日本で報道されることはありませんでしたが、報道せざるを得ないような状況がでてくるのかもしれません。
魚座の土星は8ハウスと9ハウスの境界線に、金星は射手座で5ハウスにいます。土星と金星は緊張の角度で、土星と金星のちょうど真ん中あたりには、冥王星がいます。冥王星がやり遂げたいことを、土星と金星もサポートしているように見えます。
金星は、11ハウス双子座にいる木星と、対立する角度です。一時的で投機的なお金の動きに注意が必要なときです。新しい政権の行方について、様々な憶測がとびかい、年末にむけて、株式市場も上昇するかもしれませんが、現在の経済状況は、実質的な内容をともなわないものであることを、認識しておく必要があるでしょう。
冥王星を頂点としたカイトほど、角度は正確ではありませんが、今回の新月図には、もう一つカイトがあります。11ハウス、牡牛座にいる天王星を頂点にして、両サイドに海王星と火星を配置して、小さな三角形を描いています。そして、天王星の反対側には、水星がいます。
11ハウスは、議会や国政をあらわす場所です。総裁選挙は終えましたが、新しい内閣がスタートするまで、もうしばらく調整期間が続きます。次の内閣は、少し皆を予想に反した、意外なかたちで始まるかもしれません。
火星は、11月4日には、蟹座から獅子座に移動します。その直後の大統領選があるのも、非常に印象的です。7月4日に、国の誕生日を祝うアメリカは、蟹座の国です。大統領選は、直前で思わぬどんでん返しがあるかもしれません。しかし、今回の大統領選挙は、どちらに転んでも、多くの人にとって、何らかの不満が残る結果になりそうです。
アメリカでは、11月1日午前7時47分ごろ、新月をむかえます。アメリカの新月図は、アセンダントに太陽と月がのっかるという、とても力強いチャートです。アセンダントは蠍座にあり、チャートルーラは蠍座です。蠍座の支配星は冥王星で、副支配星は火星になります。冥王星と火星は、180度の角度をとって、カイトの中央のラインを描いています。
アセンダントの太陽は国家、月は国民をあらわします。今回の選挙の結果は、これからのアメリカ社会にとって、非常に重要であるということを、皆深く認識しています。しかし、民主党と共和党の支持者は、それぞれ対抗者に対して、かなり敵対的なので、どちらに転んでも、アメリカという国を一つにまとめていくのは、かなり難しそうです。
冥王星と火星は、緊張感をたもちながらも、何とか今まで耐えてきました。火星は司法をあらわす9ハウス、冥王星は情報やインフラをあらわす3ハウスにあります。今後、火星が蟹座から獅子座へ、そして冥王星が山羊座から水瓶座に移動するにあたって、今まで保ってきた秩序が、崩れてしまうことに、危機感をもっておいた方がよいいでしょう。
もう一つのカイト、すなわち水星と天王星を軸にしたカイトは、1ハウスの蠍座と、7ハウスの牡牛座にあります。7ハウスは、同盟国や敵対国をあらわします。日本を含めて、西側諸国も、今までのように、アメリカに対して、友好的ではなくなっていくことも、少し意識した方がいいかもしれません。
射手座の金星は2ハウス、双子座の木星は8ハウスにあります。2ハウスと8ハウスは、金融と経済をあらわす場所です。急激な相場変動をむかえる、緊張感はある配置ですが、木星が8ハウスにある、この新月期間中は、大幅な大暴落は起こる可能性は低いです。
今回の新月図は、冥王星山羊座時代のクライマックスを彩るような、宇宙のサポート力がもっとも強いチャートです、月相図や四季図で、2つもカイトが出現することは、そうそうあるものではありません。この2つのカイトは、前回の満月図でも緩やかな形で描かれていましたが、今回の新月図では、さらにはっきりとした、角度をとっています。とくに、カイトの主役である、冥王星と火星の配置が目立っています。
次の満月では、冥王星と火星の対立した配置は、ゆるやかに続いていますが、天王星と水星の配置は、大きく崩れます。やはり、アメリカの大統領選を契機にして、世界の動きは、大きく変わりそうです。