02 西洋占星術

USAID アメリカ国際開発庁を占う

トランプ大統領とイーロンマスク氏が主導する経費削減計画によって、組織の閉鎖と対外援助のほぼ全面的な凍結が決定し、大きな注目をあつめている、USAID (アメリカ国際開発庁) を西洋占星術で占います。西洋占星術は、このような組織や団体、そしてその団体におこった出来事のタイミングについて、物事の本質を理解するうえで、非常に有益なツールです。

USAIDが設立されたのは、1961年11月3日です。1961年9月4日にアメリカの議会によって可決された、米国の対外援助法によって、諸外国への経済援助を管理する機関の設立が義務づけられました。その後、ケネディ―氏の大統領によって設立されたのが、USAIDです。当初の目的は、冷戦中のソ連との影響に対抗し、社会経済発展を通じて、米国のソフトパワーを推進することでした。

USAIDは、「日本では言えば、JAICAのような機関?」と言う人が多いのですが、日本ではUSAIDのような機関は存在しないので、単純な比較は控えた方が無難です。そもそも、大きな政治的な仕組みが異なるものを、日本での身近な事例におきかえるのは、誤解のもとです。

それでは、まず、USAIDが成立された日の、星の配置をみます。蠍座に太陽、海王星、火星が入っており、とても蠍座の力が強いことがわかります。蠍座の支配星は冥王星で、副支配星は火星です。海王星は、乙女座の冥王星と協力的な関係にあります。蠍座に火星が入り、蠍座にいる海王星が冥王星と角度をとっていることから、さらに蠍座のパワーがアップしています。

蠍座は目的の遂行するために、決めたことは、必ずやり遂げます。我慢強く、順応性があり、集中力、洞察力があり、人を惹きつけるカリスマ性があります。海王星の力を受けているので、目的のために、スピリチュアルや、目に見えないパワー、心理学や精神分析など、人間の深い意識に影響を与えて、多くの人を魅了するテクニックに長けています。

太陽と海王星が重なっていることによって、組織として、本来の目的がみえにくい、ということに注意が必要です。決して、AID (援助) という表向きの目的に、惑わされてはいけません。

蠍座の次に、影響力が強いのは乙女座です。月、冥王星、天王星が乙女座に入っており、冥王星は乙女座の9度にいて、蠍座11度にある太陽と海王星と安定的な角度です。乙女座は、実質的でルールを厳守して、上下関係を重視して、組織の秩序を重んじます。

そして、乙女座と同じ地星座である山羊座には、木星と土星があります。乙女座は、実質的な日常的な仕事を着実にこなすことを重要視するのに対して、山羊座はより大きな視点で組織を俯瞰し、長期的な総合的な計画をたてて、実行することを目指します。木星と土星の両方が山羊座にあるので、達成が困難と思われる目的にも、ブレーキとアクセルが交互に踏まれて、時には慎重に、時には大胆に、計画が実行されていきます。

山羊座と乙女座という、性格が異なった地星座に、これだけ星が集中すると、かなり組織としては手ごわそうです。

続いて、アメリカの始原図と、USAIDの設立した日にちのホロスコープを重ねてみます。この配置の中で、目立っているのは水星です。USAIDの水星は、金星とともに天秤座に配置されています。金星は天秤座の支配星でもあるので、天秤座が象徴する、バランス力や社交性が備わっていることを意味します。天秤座の力は、金星があらわす豊かさや美意識に強い影響を与え、その金星を支えているのは、水星なのです。水星は、メディア、情報、ジャーナリズムをあらわす星です。

天秤座の水星と金星に、アメリカの始原図の火星が、協力的な角度をとっています。同じ風星座である双子座にある火星は、天秤座の水星への、最大の支援者とも言えます。

同時に、アメリカの始原図の水星も、大きな役割を担っています。蟹座にある始原図の水星は、そのほぼ真向いに始原図の冥王星を控えており、その冥王星の後ろには、USAIDの土星と木星があります。冥王星は、木星と土星という社会天体の働きを味方にして、アメリカの再起を図ろうとするときに、緊張感をもって拮抗しようとするのが、水星なのです。蟹座の水星は、悪く言えば身内びいきで、ごく限られたグループ内で、自分たちの利益をまもろうと必死です。

現在、この冥王星、木星、土星がいる、山羊座と水瓶座の境界付近には、昨年の11月に山羊座から水瓶座に入室したばかりの冥王星がいます。USAIDは、山羊座と乙女座という、とても強い地星座に守られていますが、今、まさにこのタイミングで、大きな転換期を迎えたと、言えるでしょう。

続いて、USAIDと、日本との関係をみます。戦後になって、現在の日本国憲法が配布された、1946年11月3日の日の日本のホロスコープと、USAIDの星の配置を重ねてみます。憲法公布図は、日本の戦後体制の行方を占うときに、よく使われるホロスコープです。

勘の言い人なら、すぐに気が付いたかもしれませんが、USAIDのホロスコープと、日本の憲法公布図の誕生日は同じ11月3日です。ただの偶然かもしれませんが、あえて狙ったのかもしれません。実際に星の配置をみてみると、太陽だけでなく、USAIDの水星と金星、憲法公布図の天王星と月が、かなりはっきりとした、正三角形を描いており、とても日本との関係が強い配置になっています。

1961年という時代背景を考えると、日本では高度経済成長期の真っただ中で、ちょうどテレビ放送がはじまったばかりのころです。この星の配置は、天王星は新しいテクノロジー、月は国民、金星は物質的な豊かさやエンターテインメインと、水星はメディアをあらわしています。新たなテクノロジーを使って、日本の国民を絶対的なアメリカの見方につける、という強い意図が感じられます。

そもそも、USAIDは、諸外国において、対外的な政治権力を行使するための機関として成立しているので、アメリカ国内におけるスタンスよりも、他国との関係性の方が、より重要とも言えます。日本は、かつての最大の敵国だったので、アメリカは、日本に対して、強い存在を示しておきたい立場であり、それがよくあらわれている配置です。

このグランドクロスを覆すタイミングをよむのであれば、牡羊座の22度のあたりに、何か星が入るときです。早ければ、4月13日ぐらいに太陽がその場所に移動するので、日本とアメリカの関係性が変化するかもしれません。しかし、このタイミングを逃すと、次に大きなポイントになるのは、2027年5月20日ごろ、土星が牡羊座に入るときです。

もちろん、アメリカの内部で、USAIDが閉鎖されて、その影響で日本との関係性も変わる可能性も大きいです。が、今現在、大きくは変わっていないので、今のような状況はしばらくは続くでしょう。あまり安易に、アメリカが変わったから、日本も変わるだろうと予測するのは、少し早計かもしれません。

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