西洋占星術

2024年 夏至図を読む

2024年、6月21日午前5時52分に、日本は夏至の日を迎えます。夏至は、太陽が蟹座に入室する地点です。夏至から秋分までの、3か月間の運勢をあらわします。一年の中で、最も日中時間が長くなる日であり、春を終えて、夏の季節の始まりです。

2024年6月21日午前5時52分 東京 heliocentric占星術 (freehorocharts.com) にて作成

日本の夏至図では、アセンダントは蟹座で、蟹座の支配星は月です。月は5ハウスの射手座で、魚座の土星と、乙女座の小惑星のジュノーとそれぞれ、緊張の角度です。月は国民をあらわすので、控えめにいっても、国民にとっては厳しい時期になるのでしょう。

この月の緊張の配置は、6月6日の新月図と同じです。新月図のときは、近くに金星と太陽もいたのですが、夏至図の月は、射手座でポツンと孤立しています。いよいよ、国からのサポートなどもえられなくなって、問題に真剣に向き合わなければいけなくなるときです。

5ハウスが象徴するものは、芸能、スポーツ、穀物の生産など、農業などの一次産業の状況、出生率、子どもや女性をあらわします。ちょうど、オリンピックを迎えるときですが、あまり盛り上がらないかもしれません。米の不作など、食糧の不足で入手できなくなってきたり、価格が高騰したりという出来事が、現実問題として、対策が必要になるでしょう。必然的に、家庭の台所を管理している人にとっては、厳しい時期になります。

それでも、アセンダントの近くには、水星、金星、太陽が集まっています。蟹座の太陽は、表面的には友好的で温厚な立場を保っています。水星と金星は、言葉たくみに、国民の不満をそらすのに、尽力しそうです。

アセンダントの反対側、7ハウスには冥王星が睨みをきかせています。7ハウスは、パートナー国、時として敵国をあらわします。冥王星は、11ハウス、双子座の木星とは協調関係です。11ハウスは、議会や政党の状態など、国政を動かす実行部隊をあらわします。外交関係や地政学的な問題が重要で、国内の問題は後回しになりそうです。それでも、木星の援助もあって、難しい橋渡しをしながらも、最悪な状況は乗り越えられそうな感じがします。

MCの最も近くにいるのは海王星で、海王星は、水星と金星と緊張の角度、冥王星と安定の角度をとっています。海王星は魚座の29度という、牡羊座に移動する間際であり、今後海王星は、逆行と順行を繰り返しながら、魚座と牡羊座の境界近くを移動し、2026年の1月27日に、最終的に牡羊座に入室します。

海王星は、12星座を167年間かけて移動する外惑星であり、魚座は12星座、最後の星座になります。近年、冥王星と天王星、動きのおそい外惑星がそれぞれ星座を移動しますが、海王星は、魚座から牡羊座からの移動になるので、ちょうど167年間の周期を終える、とても大きなイベントになるのです。

海王星は天王星と冥王星の中央に位置する場所を陣取っているので、今後しばらくの間、海王星の働きが、世相を支配するというような期間が続きます。その海王星が、MCの近くにいるということは、これから3か月間におきることは、2026年の1月くらいまでの動きを占う上で、重要なイベントであると考えるといいでしょう。

海王星が象徴するものは、非常に幅広いのですが、目に見えないもの全般、精神世界、宗教などです。海王星は海をあらわすので、水、液体、油、さらには、医療、毒、薬、なども海王星の領域です。冥王星の支配星は魚座であり、精神世界を象徴しているので、ときとして、夢や理想などと解釈されることもありますが、海王星は吉や凶かと言えば、凶の星であり、夢は夢でも、悪夢に近いのです。

その海王星が、太陽と緊張の角度をとり、太陽の近くには金星と水星がいます。これらの星は、蟹座という、仲間意識や極めてせまい個人的な感情をあらわす星座、蟹座にいます。夏至図なので、太陽が蟹座にいるのは当然なのですが、今回の日本の夏至図では、通常の夏至の時以上に、蟹座が重要なのです。

これから、3か月間、私たちは、自分自身の感情を大きく揺さぶられるような出来事を目にしていくことになります。場所が12ハウスなので、まだ、大手のメディアが報道するような段階ではないような、今次的な出来事です。むしろ、身近な家族やパートナー、友人との関係をとおして、今までの常識を覆していくような経験をしていくでしょう。そして、その経験から何を学べるかで、海王星が牡羊座に入室する、2026年以降の人生が決まるのです。

続いて、アメリカの夏至図もみていきます。アメリカの首都ワシントンDCでは、6月20日、午後15時52分に、太陽が双子座から蟹座に移動します。

2024年6月20日午後15時52分 東京 heliocentric占星術 (freehorocharts.com) にて作成

アメリカの夏至図では、アセンダントは蠍座で、蠍座の支配星、冥王星がICの近くにいます。冥王星と協力的な角度をとっている木星は8ハウス、安定的な角度をとっている海王星が5ハウスにいる配置です。全体的に星は、右半分に偏っているので、外交的な問題が重要になる期間です。

太陽は8ハウスと9ハウスの境界付近にあり、金星と水星は9ハウスです。国民をあらわす月は、太陽とは反対方向にあり、2ハウスにいます。9ハウスは司法を象徴するハウスなので、大統領選の行方を左右するような大きな裁判が注目を集めるでしょう。

2ハウスは財政、税収入など、国内のお金の循環をあつかうハウスです。あいかわらず、物価高により苦労は続くでしょう。

火星がアセンダントの反対側、7ハウスにいるのが、少し気がかりです。水星や金星との角度はいいので、やや攻撃的な外交になりそうですが、大きな紛争に直接巻き込まれるようなことはないでしょう。

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