四柱推命,  西洋占星術

カマラ ハリス氏を占う

アメリカの現副大統領、カマラ ハリス氏を占います。バイデン氏の撤退によって、民主党の推定候補者として十分な支持を経て、初の女性でアフリカ系大統領としての、期待もあるようです。

ハリス氏の生年月日は、1964年10月20日です。出生時間と出生場所は、午前8時11分、カルフォルニア州オークランドです。

太陽が月と反対側の位置にくる、満月生まれのホロスコープで、さらに、土星がMCの近くにのって、太陽と月を結ぶラインに対して、きっちりとして直角三角形を描く、とても印象的なホロスコープです。サンフランシスコ市の地方検事出身という経歴をもつハリス氏にとって、9ハウス、水瓶座の土星の力が強い出生図は、まさに、彼女の人生そのままといってもよいほど、ぴったりです。

出生図の太陽は顕在意識、月は潜在意識を表します。意識している顕在意識と、無意識の領域である潜在意識が、180度対立している満月生まれの人は、どちらの領域をも客観的にみることができ、自分自身とこを俯瞰的に観察できる冷静な人です。そこに、土星が安定的な角度をとっているので、さらに、自分自身に厳しく、同時に、他者や周囲の人、社会に対しても倫理的で、厳しい人です。土星の影響が良い方向に働けば、社会的に評価され、成功を導くこともできます。しかしその一方で、思想が極端に走りやすいことで、周囲に誤解をうむこともあり、敵を作りやすい環境を作りだしてしまいます。

同様の傾向は、四柱推命で命式を分析しても、読み取ることが出来ます。彼女の命式は、時柱が、甲辰、日柱が壬寅、月柱が甲戌、年柱が甲辰です。のエネルギーをあらわす、が三つもあります。さらに、が二つ、が一つあります。も寅ものエネルギーが強い十二支です。

当然、五行エネルギーのバランスをみると、圧倒的にのエネルギーが強いです。日干はで、のエネルギーで、を助けます。彼女の命式では、のエネルギーは、漏星といい、エネルギー漏らす星、周囲の人を助ける役割の星となります。

周囲や社会のために尽力しようとする意識の強い人ですが、他人の評価が気になりすぎて、完璧主義に陥りがちです。人のために信念をもって取り組むことができるので、指導者としても器もある人です。

彼女の評価は、徹底的な極左思想として知られています。今の民主党政権の主張を代表するのに相応しいかもしれませんが、一般的な評価は大きくわかれるでしょう。やや極端にみえる言動も、本人はいたって、真面目に実直に、社会のため、社会的弱者のためと信じて、愚直に実行している結果にすぎません。

時系列的な運気の流れをまず、空亡でみると、彼女は辰巳空亡プラスの人なので、残念ながら、現在の運気はよくありません。年と年が、空亡の年となるので、低迷期は2025年まで続きます。

彼女は、令年生まれで、一般的に令年生まれの人は、反対側の星の影響をうけやすいので、運気の吉凶がはっきりしないと言われます。ただ、私が見る限り、令年生まれでも、年運による空亡のときの運気の低迷は、やはり強く影響する場合が多いと思います。彼女のプロフィールと照らしあわせてみると、副大統領候補に選出された2020年から、成果が結実しやすい幸運期になっているので、おおむね、空亡による運気の流れに適応していると言えます。

年運は令年で、運気が最も低迷するときですが、6年ごとにみる大運は再開で、これから運気は昇り調子です。年運だけみると、大統領に選出されるのは、少しきついですが、長期的な視点でみれば、2024年、60才以降の運気は安定しています。2025年を乗り越えた後、2026年以降は、順調な発展が期待できるでしょう。

続いて、選挙当日、11月5日の運気を、西洋占星術でみます。ハリス氏の出生図と、選挙の日の経過図を重ねてみます。もともと、ハリス氏の出生図は、太陽と月が180度対立した配置をもっているのですが、この太陽と月に対して、経過図の冥王星と火星が、互いに90度の角度をとって、きっちりとした四角形を描いています。

この四角形は、グランドクロスと呼ばれる複合アスペクトで、牡牛座、獅子座、蠍座、山羊座という、不動宮の星座でつくられています。この日に決定したことは、何がおきても、絶対に覆せないという強い影響力を、もつことになります。

選挙できまったことを、簡単に覆されては困りますが、冥王星と火星という、とても攻撃的な星が、出生図の太陽と月に強い影響力をあたえているというのは、逆の意味で、少し不気味です。

さらに、経過図の土星の配置も特徴的です。経過図の土星は、出生図の天王星、冥王星と180度対立する配置で、グランドクラスを描く、不動宮の四角形の、丁度中央を突き抜けるように、土星から冥王星と天王星にむけて、きっちりとした直性が描かれています。

これらの星の配置は、どれも激しい緊張をともなうものであり、選挙戦はとても激しい戦いになるということは、間違いないでしょう。トランプ氏の星の配置と比べると、圧倒的に、トランプ氏の方が優位な配置なので、トランプ氏の人気を打ち勝つためには、決して楽ではありません。

しかし、このグランドクラスは、単なる選挙になる敗北、というだけでなく、もっと深い意味があります。2020年の選挙戦と同様に、すんなりと決着がつくとは言い難く、かなりもつれた様相になるのは間違いありません。普通に負けて、あっさりと戦いから引いた方が、ハリス氏個人の運勢からみるとよさそうなのですが、そうならないところに、本当の意味での緊張感が強いられそうです。

出生図でも、経過図でも、冥王星、天王星、海王星という、外惑星の動きが強く影響しているので、ハリス氏個人の力では抗えないような、絶対的な影響力ある、大きな力をもつ社会的な動きに翻弄されることになります。通常のメンタルでは、崩れそうな緊張感のある配置ですが、出生図に土星が太陽と月に対して、協力的な角度をとっているので、彼女ならではの生命力で、バランスをとっている配置です。

運命的な社会的な采配の結果が、アメリカ発の女性大統領という結果になるかという点については、かなり微妙です。選挙に勝つためには、木星の援護が必要であり、その意味においては、選挙に勝てるホロスコープではありません。しかし、この選挙で経た経験は、今後のアメリカの行方と、ハリス氏の人生を決定づけるものになるということは、間違いないでしょう。

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