2026年3月20日 春分図を読む (2) アメリカ
日本の春分図に続いて、2026年のアメリカの春分図をみます。2025年のアメリカの春分図では、太陽、金星、水星、海王星が2ハウスに集中していました。2ハウスは国の財政をあらわす場所です。安全資産であった米国債は格下げ、長期米国債の金利がかつてないレベルで上昇、深刻な米国の債務問題に注目が集まりました。トランプ大統領は、各国からの輸入品に15パーセントという多額の関税をかけると発表して、金融市場が大きく動きました。結局関税は憲法違反、という最高裁の判決が出されて、何だかわけわからなくなってしまったという感じでしたが、一年を通じて、お金の問題が大きなテーマの年となりました。
2025年の冬至図では、海王星と土星に対して、木星が協力的な角度をとりながら、6ハウスに入っていました。2026年の1月には、アメリカはベネズエラを攻撃し、2月28日にはイランを攻撃するという、この冬至期間中は、とても軍事進攻の力が強い期間となりました。天王星、海王星、冥王星という動きの外惑星が、それぞれ協力的な角度をとっている時期なので、歴史を塗り替えそうな大きな出来事が続きます。2026も何が起きても不思議ではないような一年間になりそうなので、しっかりとみていきたいと思います。
アメリカの首都ワシントンDCでは、現地時間で3月20日、午前10時46分に春分を迎えます。牡羊座にいる太陽、海王星、土星、金星、月が、それぞれまるまる11ハウスに入っています。11ハウスは、国の行政、議会、政党を表す場所です。今年は中間選挙を控えている年なので、発足してから折り返し地点にさしかかる、第二期トランプ政権に対して、正念場となりそうな星の配置です。

人気の星をあらわす金星が、2ハウスの木星と緊張の角度です。トランプ政権への審判は、よくも悪くも国のお金次第、ということになりそうです。木星は魚座の水星と火星に対しても、協力的な角度です。水星は情報をあらわし、AIなどの最新のテクノロジーもあらわします。新しい技術革新の力が、火星の援護もえて、アメリカという国を守るために全力でサポートしているようです。
アメリカの春分図からは、星は9ハウスから2ハウスの間に集中しており、外交や軍事をあらわす6ハウスや7ハウスには入っていません。今年のアメリカのテーマは、国政にあり、国際的な問題は眼中にないという感じです。この春分図だけみると、イランへの攻撃に早々と決着をつけて、アメリカは紛争から手をひきそうにもみえますが、同盟国のイスラエルの春分図をみると、また違う側面もみえてきます。
イスラエルの首都、エルサレムの春分図では、海王星と代用、土星が7ハウス、火星と水星が6ハウスに入っています。以前、イランの春分図もみましたが、テヘランとエルサレムは時差が2時間半しかないので、傾向としては似ています。どちらも外交問題や国際関係をあらわす右半分に星が集中しているので、中東地域では、少なくとも今年一年間は、不安定で紛争が絶えない状況が続くのでしょう。

最後に、アメリカが建国された日のホロスコープ、アメリカの始原図と今年の春分図を重ねてみます。アメリカの建国日は、1776年7月4日で、今年は建国250周年の区切りの年となります。アメリカの「出生時間」は、いくつかの説がありますが、一般的に最も使われている午後17時10分を適応します。この時間でみると、始原図のICに、太陽、海王星、土星がのっており、この春分を境にして、アメリカという社会が大きく動くということが、読み取れます。

牡羊座に太陽が入室するのは、毎年起こることなので当たり前ですが、海王星と土星が、牡羊座の0度付近にいることは、それほどあるわけではありません。海王星と土星は、今年の春分図の主役といってよいほど、大きな影響力を持っている星なので、これらの天体が、建国図のICを刺激している意味は、非常に大きいです。
海王星は、宗教やスピリチュアルな精神世界、潜在意識をあらわす星です。建国図のICなので、アメリカの建国の理念、アメリカという国家の在り方そのものを、みなおすような一年になる、ということが言えます。
春分図自体のICに海王星と土星がのっている日本では、今年実際におきる出来ごとを通じで、自分たちの足元をみなおすというような一年になります。それに対して、建国図のICに星がのっているアメリカでは、アメリカでは、アメリカが建国された当時の社会情勢を振り返り、そもそもアメリカってどういう国であるべきなのか、というより根本的で潜在的な疑問を問いかけるようなことが重要になります。個人のレベルで考えれば、自分の家系、自分の祖先、自分が生まれたときの家庭環境、親や兄弟との関係などがテーマになるような感じです。
例えば、アメリカはヨーロッパ大陸からの移民によって建国された国ではありますが、そもそもアメリカ人はどこからきたのか、ということに向き合う時期とも言えます。また、海王星は宗教を意味する星なので、アメリカにとっての宗教、精神性はどこにあるのか、みたいなことがテーマになります。
春分図の太陽、海王星と土星は、建国図の木星と緊張の角度です。7ハウスにいる蟹座の木星は、外交関係、国際的に協力関係における豊かさを意味します。中東で攻撃をしたアメリカの立場で、各国との関係に深刻な打撃をあたえます。もともとアメリカと言う国は、強いアメリカという幻想を、他国に抱かされることによって富をえる、という傾向があるので、この幻想が崩れていくという感じです。
実際の春分図では、星は11ハウスと10ハウスに集中しているので、表向きには、国内の政治が大きなテーマとなります。実際には、中東で紛争が起こって続いていたとしても、アメリカの人々の生活には、大きな影響はないかもしれません。しかし、アメリカの国を支える、根本的で、潜在的なところで、何かが崩れていきます。そこに気づけるか否かで、国際情勢を見る視点がかわってくるでしょう。