西洋占星術

2024年 冥王星の水瓶座入り

2024年11月20日に、冥王星が山羊座から水瓶座に移動します。冥王星は、約248年の周期で、太陽の周りを一周し、一つの星座には、約20年間滞在します。前回、山羊座に冥王星が最終的に入ったのは、2008年でした。そして、2023年3月に、冥王星が最初に水瓶座に入ってから、冥王星は水瓶座と山羊座の間を、順行と逆行を繰り返して、行ったり来たりしていました。今回、11月20日に冥王星が水瓶座に移動すると、冥王星が逆向しても、もう山羊座に戻ることはありません。冥王星は、これから2043年3月まで、約20年間、水瓶座に滞在し続けることになります。

  • 2008/11/27 山羊座
  • 2023/03/24 水瓶座
  • 2023/05/02 水瓶座 逆行開始
  • 2023/06/11 山羊座
  • 2023/10/11 山羊座 順行開始
  • 2024/01/21 水瓶座
  • 2024/05/03 水瓶座 逆行開始
  • 2024/09/02 山羊座
  • 2024/10/12 山羊座 順行開始
  • 2024/11/20 水瓶座
  • 2043/03/09 魚座

前回、冥王星が山羊座から水瓶座に移動したのは、1777年から1778年の間でした。その後、冥王星は1798年まで、水瓶座に滞在しています。この前回の冥王星が水瓶座にいた約21年間の間には、アメリカの独立戦争、 フランス革命がおきてきます。労働市場において機会化が進み、奴隷を労働市場から解放し、個人の権利を重視した、新たな資本主義のベースが築かれました。

山羊座が階層的で権威主義による、ピラミッド社会であるのに対して、水瓶座は個人を主体とした、よりフラットな社会構造を築きます。山羊座と水瓶座の特性については、過去の投稿を参考にしてください。これから始まる、新たな水瓶時代も、社会的な枠組みをかえる、大きな変革時代であることは間違いありません。今回は、実際に11月20日の天体の配置を分析しながら、これからの冥王星水瓶座時代を、考えてみたいと思います。

冥王星が水瓶座に入室した時間、2024年11月20日、午前8時24分ごろのホロスコープです。海王星を頂点として、冥王星、天王星、 月、太陽がホームベース型の緩やかな複合アスペクトを描く、とても印象深い配置です。

とくに、トランスサタニアンとよばれる、土星より外にある外惑星、冥王星、海王星、天王星が、互いに協力的な配置をとり、小さな三角形を描いていることが、最大の特徴です。このような小三角形が、直近の過去であらわれたのは、1943年から1944年ごろで、第二次世界大戦が終盤にさしかかることでした。トランスサタニアンのうち、二つの外惑星が角度をつくることは、それほど珍しいことではありませんが、三つの外惑星全てが、協力的な角度を描くことは、100年に一度あるかないかの、大きなイベントなのです。

このときは、冥王星を頂点とした小三角形でしたが、今回は海王星を頂点としています。海王星は冥王星と天王星の軌道の、中間を周回しつづけるので、海王星を中心に添えた小三角形は、冥王星を中心にした三角形よりも、より長く、その協力的なアスペクトを保ち続けます。前回は、2年間ほど期間でしたが、今回は、2030年ごろまで、この象徴的な星の配置が、保たれることになります。つまり、それだけ、長期にわたって、地球に影響を与えつづけます。

この小三角形の頂点の反対側、つまり海王星がいる魚座と牡羊座の境界付近の反対側、乙女座と天秤座の境界線あたりに天体が入るとき、海王星を頂点とした、カイトとよばれる複合アスペクトができるので、とくにこのトランスサタニアンの影響が強くなります。同時に、出生図のホロスコープに、乙女座と天秤座の境界あたりに天体を持っている人は、人生の価値観を根本的に覆されるくらいの、大きな影響があるでしょう。

カイトの反対側だけでなく、蟹座と獅子座の境界付近、蠍座と獅子座の境界あたりの天体がある場合も、同程度の影響があります。11月20日のホロスコープでは、太陽と月がある位置ですが、海王星を頂点とした正三角形、グランドトラインができるからです。つまり、この3つの外惑星による小三角形が、長きにわたってホロスコープに存在しつづけると、それだけ他の天体と複合アスペクトをとることが多くなり、社会レベルでも、個人レベルでも、大きな変革の波を受け続ける時期が続くのです。

さらに、特徴的なのは、これらの外惑星はみな、星座と星座の境界線にいて、2024年に冥王星が山羊座から水瓶座に移動したあと、2025年から2026年にかけて、海王星と天王星が星座を移動していきます。海王星は、2025年の3月に魚座から牡羊座に入室します。天王星は、2025年の7月に、牡牛座から双子座に入ります。

  • 2025/03/30 牡羊座
  • 2025/07/05 牡羊座 逆行開始
  • 2025/10/22 魚座
  • 2025/12/10 魚座 順行開始
  • 2026/01/27 牡羊座
  • 2038/05/22 牡牛座
  • 2025/07/07 双子座
  • 2025/09/06 双子座 逆行開始
  • 2025/11/08 牡牛座
  • 2026/02/04 牡牛座 順行開始
  • 2026/04/26 双子座
  • 2032/08/04 蟹座

とくに、海王星が魚座から牡羊座に移動することは、非常に重要な意味があります。まず、海王星はこれらの天体移動の主役です。その海王星は、魚座という12星座の最後の星座から、黄道を一周して、最初の星座、牡羊座に戻っていきます。海王星の公転周期は、約165年なので、まさに165年間にわたる、長期間のサイクルがリセットされて、新たな時代の始まりとなるでしょう。海王星の牡羊座入りについては、こちらの投稿で詳しく解説したので、参考にしてください。

そして、天王星は、技術革新を象徴します。新しく移動する双子座は、冥王星がいる水瓶座と同じ風星座なので、冥王星のサポートも得て、風があらわす情報、通信、AIなどの技術が、飛躍的に刷新されます。同時に、海王星とも協力的なので、これらの技術は、人々の集合意識や潜在意識など、はっきりと知覚できない領域も含めて、より幅広く、影響を与えるでしょう。

また、海王星には、エネルギー、油、海、医療、薬、水などの意味もあるので、これらの広範囲な分野における、技術的な発展も期待できます。エネルギー技術がかわると、全ての産業が大きくかわるので、社会構造、経済システムなどにも変革が及びます。

冥王星は、2024年11月20日に水瓶座への移動を完了させますが、海王星と天王星の星座移動は、2025年の3月30日に、海王星が牡羊座に移動することによって始まり、2026年の4月26日に、天王星が双子座に入ることによって、完了します。実は、冥王星の水瓶座移動は、これらの星座移動のための、一つの序章に過ぎないのです。

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