自民党を占う (2)
自由民主党を西洋占星術で占います。新しい高市総裁が誕生して、お祝いムードにわいていましたが、公明党があえなく連立から離脱、高市氏の首相誕生が危うくなってきました。今回は、土星の動きに着目して、過去の星の動きをみながら、自民党の歴史的な出来事を振り返りたいと思います。すでに、自民党の設立日をもとにして、「出生図」や、直近の総裁選の日の星の配置は、こちらに投稿しているので、参考にしてください。
まず、土星がもとの出生図の位置にもどってくる、1985年の土星回帰のときの経過図と出生図を重ねてみます。土星回帰のイベントは、30年に一度起こりますが、最初の土星回帰のときは、1984年12月21日、1985年6月2日、1985年9月16日と3回も土星と土星がぴったりと重なるタイミングがあり、逆行するタイミングを挟んで、長期にわたって、土星の影響をうけていたことがわかります。
最後の土星回帰のタイミングであった、1985年9月16日の経過図の配置をみてみます。経過図の冥王星が、出生図の天王星に対して、緊張の角度をとっているのが、目立ちます。この年は、8月12日に、日本航空123便の墜落事故がありました。天王星は飛行機など事故や予期せぬ出来事をあらわし、冥王星は破壊と再生をあらわす星です。当時の中曽根首相は、事故の深層は墓場までもっていくと、語られていたことは有名ですが、この事故は、日本の政治の大きな転換期になったとも言われています。

一方、ネガティブな配置だけでなく、ポジティブな星もあります。経過図の太陽は、出生図の太陽と協力的な角度です。9月22日は、プラザ合意があり、これを契機に円が高騰していきました。
急激な円高により、一度は円画家不況に陥りましたが、日銀の金融温和が功を奏して、バブル景気へと突入していきます。しかし、土地価格の高騰を抑制するため、不動産融資を規制する政策の実施により、バブルは崩壊します。1993年9月28日、バブル景気が終了したときの配置では、経過図の冥王星が出生図の土星に乗っており、経過図の土星も、出生図の土星に緊張の角度をとっています。経過図の火星は出生図の海王星を刺激し、まるで、人々の夢を打ち砕くようです。

バブル崩壊後は、年号は平成に変わり、失われた30年とよばれた時代が始まります。その後、政権は野党に移りますが、再び自民党が政権をとりもどすと、現在の自民公明による連立政権が始まります。最初に自由民主党と公明党が連立したのは、1999年10月5日、小渕第二次内閣とのときです。当時の経過図をみると、出生図の木星と経過図の木星が、緩やかですが、協力的な角度をとっています。公明党と協力することによって、より多くの得票を確保できて、安定的な政権運営が可能になったような感じです。

一方で、水瓶座の海王星、牡牛座の木星、獅子座の天王星、蠍座の水星の4つの天体が正四角形を描いています。不動宮の0度から2度という、若い角度でおこるグランドクロスであり、互いの利益や、主義主張を守ることに対して、かっちりとした制約のようなものを設けているような様相があります。
続いて、自民党の麻生内閣は総辞職し、自民党が再び野党に転じた、2009年9月16日の配置をみてみます。ここでも破壊と再生の星、冥王星が目立ちます。しかし、少し意外ですが、ポジティブな角度が多く、経過図の冥王星が、出生図の海王星、冥王星、木星と協力的な角度です。経過図の太陽、土星も、出生図の太陽と土星に対して協力的です。自民党が生まれ変わるために、冥王星と土星による、ポジティブな制裁といったところでしょう。

そして、2回目の土星回帰となる、2014年10月29日の星の配置をみます。このときの土星回帰は、土星が逆行するタイミングを経ないので、1回しかおこりません。2014年は、12月に行われた衆院選で、自民党が大勝した年です。日銀の追加の金融緩和が行われ、デフレ脱却にむけて、アベノミクスとよばれる、積極的な景気対応策がとられていたころです。

経過図の冥王星は出生図の水星と協力的で、水星の近くには、経過図の太陽と金星もいます。慶和の木星は、出生図の土星と太陽と緊張関係です。ありとあらゆる知恵を絞りきって、日本に再び、豊かさをとりもどすため、必死で取り組んでいるという感じです。
そして、最後にみるのは、10月10日、突然自民党が公明党から離脱宣言を言い渡されて、自公連立政権が、白紙の状態に戻ったときの星の配置です。経過図の冥王星が出生図の天王星の反対側にあり、経過図の天王星は、出生図の月の反対側で、出生図の冥王星と木星に対しても、緊張の角度です。予期せぬ出来事をあらわす天王星が目立った配置になっていることがわかります。突然の連立離脱は、自民党にとっても想定外の出来事だったといってよいでしょう。

そもそも自民党と公明党の連立政権は、発足した1999年の星の配置で見る限り、お互いにとって利用できることは利用しましょう、というご都合主義のようなところがあり、もともと政策や理念を共有しているわけではないので、何かに出来事をきっかけにあっけなく崩壊してしまうような、もろさもあったのだと思います。
このように、過去の出来事と星の配置を検証してみると、やはり自民党が好調で、国民からの支持が熱いときは、ポジティブな配置が目立つということが分かると思います。現在の配置は、かなり厳しいといえますが、それでもまだ、経過図の木星が、出生図の太陽と土星に対して、協力的な角度をとっていることで、かろうじて、わずかな希望をつないでいるような感じです。
今後は、この木星のアスペクトが厳しい配置にかわり、とくに来年の2月くらいに、また大きな転機がきそうです。今すぐ、野党に転落というわけではないかもしれませんが、もし高市氏の人気で、政権を担うことがあっても、かつてのように、金融緩和政策を行い、経済的に豊かにし、日本を復活させる、などというような楽観的な方向性を、天体は暗示していません。勤勉に働いても働いても、日本と日本人が豊かになれない、本当の原因は何なのであろうか、そこが問題になっていくはずです。