2025年6月25日 蟹座の新月
2025年6月25日は蟹座の新月です。夏至を迎えてから、4日しかたっていないので、夏至図と星の配置はあまりかわりませんが、それでも、ハウスや感受点をが変わってくるので、新月期間の特徴を読み解くことができます。
今回の新月図では、海王星、冥王星、天王星の外惑星による小三角形に対して、さらに、水星が冥王星の反対側に配置されて、天王星、海王星、水星の小三角形も形成されます。動きの遅い外惑星は、これからしばらく形成されつづけるので、今回の新月図で、特徴的な星の配置は、蟹座の28度にある水星になります。
さらに、太陽と月に対して、木星がほぼ重なるように接近しています。蟹座に入ったばかりの木星は、蟹座の象徴を強化するので、とても蟹座的な要素の強い期間になりそうです。木星が、国家あらわす太陽、国民をあらわす月と寄り添い、自分の国や家族、自分自身と近しい関係の人々の繋がりを深める時期です。蟹座はよく言えば愛情深い星座ですが、悪く言えば排他的で身内びいきです。国を愛する思いが激化して、他国の人々を排除しようとする傾向が強まりすぎることに、注意した方がいいでしょう。
それでは、日本の新月図から、詳しくみていきます。日本では、6月25日、午後19時32分頃に新月を迎えます。新月図の主役である月と太陽、そして木星は、蟹座の6ハウスに配置されています。

6ハウスは、軍事関係や医療をあらわす場所です。中東情勢をはじめ、世界的には地政学的なリスクが強まっていますが、日本でも、これらのリスクから無縁ではなく、少しずつ危機感が強まっていくときです。
冥王星と反対側にいる水星も蟹座にあり、SNSやその他の情報伝達手段で、より自国優先的な傾向が強まっていきます。その一方で、冥王星が1ハウスからするどい牽制球を投げています。情報の言動を、ただ単に言葉通りに受け取りたくても、実は裏があるのではないか、そんな疑心暗鬼な感情が強くなるときです。
木星と太陽、月に対して、3ハウスの海王星と土星が、緊張の角度をとっていることも重要です。3ハウスは情報やインフラ、流通をあらわします。今後の石油の値段が上がったり、物流が滞ったり、日常生活に影響が及ぶことに、不安を感じるようになっていきます。
一方、火星は金融市場をあらわす乙女座で8ハウスです。乙女座の支配星は水星で、細やかで繊細な分析力、精密で正確な実務能力などをあらわします。木星と協力的な角度をとっているAIなど、最新のテクニカルな産業に注目が集まりそうです。しかし、火星はよくも悪くも、投機的な値動きを増大させるので、上昇した分、反落も激しくなりそうです。
続いて、アメリカの新月図をみます。アメリカの首都ワシントンDCでは、6月25日、午前6時32分ごろ、新月を迎えます。
アメリカは、夏至を迎えた直後の6月21日、トランプ大統領が、米軍がイランの核施設を攻撃したと発表しました。アメリカとイランの夏至図では、この3か月が正念場になりそうな配置だったので、この紛争の影響は、歴史を書き換えるような大きなものになりそうです。
新月図では、主役である蟹座の太陽と月、そして木星が12ハウスにあります。実際の戦争において、どれだけアメリカという国がかかわっているのが、少なくともメジャーな報道をみているだけでは、確かなことは明らかにされません。トランプ大統領でさえ、記者からの質問に「私にはわからない」と質問に答えているくらいなので、重要な外交的な決断は、全て秘密裏に行われています。

その一方で、水星は1ハウスで、牡牛座の29度にある天王星と協力的な角度です。アメリカとイスラエルを支持する、楽観的な情報は、勢いよく流布されます。ただし、水瓶座の冥王星は水星と対立関係にあり、アメリカが戦争に巻き込まれることに反対する声も大きくなるでしょう。
金融市場をあらわす8ハウスと7ハウスの境界線には冥王星がいます。そして、冥王星は、牡牛座の最後の度数、29度にいる天王星と協力的な角度です。そして、この新月期間中に、牡牛座にいる天王星が双子座に移動します。この新月期間は、天王星牡牛座時代の総仕上げです。大きな暴落にはならないかもしれませんが、今後の動向を睨んで、神経質な相場になりそうです。
天王星が星座を移動する7月7日の直前、7月4日はアメリカの建国記念日です。今年の建国記念日は、今後のアメリカの行方を占う上で、非常に重要な節目となります。12ハウスに星が集中している今回の新月図は、今までの時代の総決算を行い、次の時代へ向けて、あたかも、未知の世界への旅立ちを後押ししているようです。