韓国をホロスコープで読む
昨年末、12月29日に、韓国南西部の務安 (ムアン) 空港で、飛行機事故を胴体着陸した済州航空の旅客機が、滑走路を越えて壁に激突して炎上しました。救助された人は2人だけで、乗客乗員179人が死亡するという、韓国国内でおきた飛行機事故としては、最悪の結果となりました。原因は、鳥が翼にのるという、バードストライクでは言われていますが、バードストライクは、詳細な原因は調査中だそうです。
最近の韓国は、尹大統領が戒厳令をだしたり、それを批難する議会が、大統領の弾劾を求めたり、いろいろメディアの報道が騒がしいです。日本と韓国の標準時間は同じで、実質的な時差はないのですが、実際のローカルな時間は、50分程度違い、緯度では12度ほど、東京が東に位置しています。地球全体の大きさからみれば、とても近い距離と言え、同じようなホロスコープを共有しているのですが、実際に起きている事象かなり違います。もちろん、国が創設されたときの始原図など、影響を与えるホロスコープは、他にもあるので、月相図や四季図などだけで、全てを読み解くことは不可能です。今回は、12月29日におきて、事故当時の天体などを含めて、もう少し掘り下げて、韓国のホロスコープを読んでいきたいと思います。
最初に韓国の始原図をみます。始原図とは、国の出生図のことです。韓国の”誕生日”は、1948年8月15日に設定しています。
獅子座に太陽、冥王星、水星、土星が入り、射手是に月と木星、火星座に6つの天体が集中している配置です。射手座の月と木星、獅子座の太陽、水星、土星はそれぞれ120度の角度をとるように、互いに接近しているのが印象的です。獅子座の冥王星も14度で、やや離れてはいますが、射手座の木星に影響を与えるように、配置されています。
火星座は情熱の星です。感情がわかりやすく、怒りをあらわすと激しい言動になりがちです。国の出生をあらわす始原図なのですが、国民性をよくあわらしていると思われる星の配置が、大変興味深いです。
獅子座はとくに、火星座の不動宮、独自性や創造性をあらわします。獅子座に星が集中している場合、個人の出生図としてみるときは、獅子座のメリットが生かされそうな配置ですが、国家のチャートとしてみると、少しトラウマになりそうな配置です。国の独自性、主体性に、あまり意固地になってこだわり続けることで、かえって首がしめられるような結果に陥ります。近くにいる土星と水星が、自由な発言や情報の発信に制限がかけられことを暗示しています。
一方、射手座の木星と月は、韓国はこうあるべきだ、みたいな思い込みでがんじがらめになっている風潮に、ほどよい生き抜きを与えています。とくに、射手座の支配星である木星が、より射手座的な要素を強くします。射手座は、獅子座と同じ火星座ですが、柔軟宮で、定住を好まず、自由に移動できる気軽さを重視します。物事に深く執着することよりも、状況を察知して瞬時に切り替える機敏さを好みます。危機を察知したときの、変わり身の早さは、相当なものです。
そして、獅子座と射手座の天体の間にいるのが、天秤座の火星です。天秤座は公平と公正を求める、バランスを追求する星座です。公平さを欠いて、自分たちが不利益を被ることに関して、とても熱くなれる特徴をもっています。
続いて、飛行機事故がおきた、2024年12月29日の経過図を始原図に重ねてみます。
飛行機など、交通機関の乱れをあらわすのは水星で、飛行機のような、複数の人々をまきこむような大きな社会的な事故は天王星でみます。経過図の天王星が牡羊座の23度、始原図の水星が獅子座の24度で、90度という緊張の角度をとっています。
金星が太陽の反対側に配置されて、対立する角度をとっているのも特徴的です。経過図の金星は水瓶座にいて、獅子座の太陽と真反対の位置にあり、始原図の金星は蟹座にいて、山羊座の太陽と対立しています。金星はレジャーという意味があるので、年末のホリデイシーズンであることを反映しているとも読めますが、それ以上に、実質的な経済への打撃が大きくなりそうです。
角度は少し緩いですが、経過図の海王星が目立つ配置でもあります。海王星は、これから2030年ぐらいまで続く、社会的な大きな変革期の主役になる天体です。魚座の27度にいる海王星は、始原図の天王星と月に対して、それぞれ90度の角度をとっています。月は国民の意識をあらわすので、天王星によって起こされた今回の事故は、これからの国民の意識に大きな影響をあたえるでしょう。
現在双子座にいる木星は、このまま黄道上を進み、6月10日に蟹座に入室します。始原図の天王星は双子座の最終度数、29度にいるので、6月5日ごろから10日くらいに、天王星を刺激します。今まで、情報や通信、もしくは他国との外交といった、外側にむいている人々の意識が、国内の問題へと変化していきます。
一方、現在牡牛座にいる天王星は、7月7日に双子座に移動します。もともと双子座の29度という、とてもインパクトのある場所に、韓国は天王星をもっているので、より社会的な変動も激しくなります。経過図の天王星が、始原図の天王星と重なるのは、2032ごろなので、まだ少し先になります。が、今年の6月から2032年ぐらいまで、韓国という国家の在り方を塗り替えてしまうような、激動の時代に突入することなりそうです。