2025年4月28日 牡牛座の新月
2025年3月29日からの新月期間は、トランプ大統領による関税発表があり、金融市場が大荒れとなりました。幸い、関税の実施は、かなりの部分が90日間の停戦となりましたが、3月29日は、部分日食を伴う新月でしたので、この期間に起きたことは、次の日食まで、約半年間続きます。今年のアメリカの春分図は、財政をあらわす2ハウスに星が集中していたので、今年一年間は、アメリカの財政状況は、大きな変革をむかえる期間となるでしょう。必ずしも関税の問題のみに限定されず、関税の問題が引き金になって、別の問題が起こり、さらにまた別の問題を誘発したりして、状況は大きく変わっていきます。
このような大きな流れを踏まえたうえで、まずは日本の新月図を見ていきたいと思います。日本の首都、東京では、3月28日、午前4時31分ごろに、新月を迎えます。冥王星がMCの近く、火星がICの近くにいて、冥王星と反対側の位置で対立して、その冥王星と火星の中間地点に太陽と月が配置する、というとても緊張感の強い新月図です。牡牛座、獅子座、水瓶座という不動宮の星座で、直角三角形が描かれており、なかなか物事が動かないように見えて、水面下では大きな変革が進んでいます。

太陽と月は牡牛座に移動していますが、牡羊座と魚座に、天体の多くが集まっている配置は、秋分のころから変わりません。今回の新月では、これらの星の大群は12ハウスに集中しており、裏社会や陰謀が、大きなテーマになっています。表向きのメインメディアでは、たいして重要なニュースは流れない一方で、地球の反対側や、多くの人が気にもとめないマイナー領域では、世界がひっくり返るような動きがおきています。
そのような中でも、太陽と月は着々と進路を進めており、1ハウスにいます。1ハウスは国の主権者をあらわす場所であり、日本では、主権者は、少なくとも「名目上」は、国民です。牡牛座は物質的なもの、お金や不動産をあらわす場所です。荒れ狂う金融市場や、インフレや米不足、金利の上昇にともなって住宅ローンがどうなるのか、物質的な問題により意識が向かいます。
双子座の木星は、財政をあらわす2ハウスにいます。ほとんど他の天体とは角度はとらず、木星がひとりぽつんと孤立しているような状態が、続きます。関税や消費税など、税金にともなう議論は活発ですが、国民や消費者目線でみると、残念ながら、あまり芳しい成果はえられなさそうです。
一方、4ハウスにいる火星は、獅子座に移動したばかりであり、太陽、月、冥王星と緊張の角度で、さらに同じ火星座の牡羊座にいる海王星とも協力的な角度をとっています。しかも、アセンダントは牡羊座で、牡羊座の支配星は火星です。4ハウスは国土や領土を表す場所です。必ずしも天災による出来事を意味するわけではなく、土地の所有をめぐる争いや懸念が彷彿しそうな配置でもあります。
続いて、アメリカの新月図をみます。アメリカの首都ワシントンDCでは、2025年4月27日、15時31分ごろに新月を迎えます。魚座から牡羊座に集中している天体は7ハウスと8ハウスに、太陽と月も8ハウスに入っています。8ハウスは金融経済の場所で、7ハウスは同盟国や外交をあらわします。引き続き、関税にともなう他国との交渉は、大きなテーマとなります。

冥王星は5ハウス、火星は11ハウスで、その中間にある太陽と月は8ハウスです。5ハウスは製造業や農業など生産活動をあらわす場所で、11ハウスは行政や国会など、実務的な政策を担う場所です。新たな関税政策の行方をにらみつつ、現実的な落としどころを定めようとして、緊張感のある状況が続きます。その緊迫した情勢に、明確な数値となって、金融市場は敏感に反応します。獅子座の火星が実質的な権限をもっているので、行政のトップの発言や人事に、注目が集まります。
今回の新月期間は、前回の牡羊座新月からの流れを引き継いだ動きで、ダイナミックな変化があるわけではありません。アメリカの新月図に8ハウスに星が集中しているので、トランプ関税の後、大きく落ち込んだ金融市場が、どこまで戻せるかが鍵になりそうです。同時、ダイナミックな政策をとり続けるトランプ氏に、国民がどこまでついていけるのかが重要となっていきます。
一方で日本では、ゴールデンウイークの連休中ということもあり、この新月期間は比較的穏やかな日々がおくれそうです。しかし、この期間に密かに起きていることは、次の新月期間への布石となって、後に大きな社会的なインパクトとなる、出来事に繋がりそうです。