021 四季図

2025年3月20日 春分図を読む (1) 日本

2025年3月20日に、春分の日を迎えます。春分は、太陽が牡羊座に入室するタイミングです。春分の日のホロスコープは、来年の春分までの一年間を象徴するもので、国の運勢を占うマンデン占星術では、もっとも重要な星の配置で、とくに、春分から夏至までの3か月間の運気をあらわします。

2024年12月21日の冬至図では、カイトのような派手なアスペクトではありませんが、木星、土星、月、水星が正方形を描く、グランドクロスという複合アスペクトができていました。国民をあらわす月は3ハウス、月の反対側の9ハウスには土星、その土星と月の中間には、11ハウス双子座の木星、5ハウス射手座の水星がありました、冥王星はディセンダントの近くにいて、その反対側の1ハウスには、火星がいました。

冬至図からの3か月間、日本では、フジテレビのスポンサーがゼロになったり、財務省へのデモがおきたりして、既存の権威に対しての、懸念がじわりと深まったように思います。双子座、射手座、魚座、乙女座という柔軟宮の星座をつなぐグランドクラスが、人々の集合意識にじわりと圧力をかけるような時期でした。この動きが、春分の日からどのような流れにつながっていくのか、見ていきたいと思います。

3月20日の午後18時1分ごろ、東京では春分を迎えます。6ハウスと7ハウスの境界線、ディセンダントの近くに、太陽、海王星、金星が集中しています。さらに土星が6ハウス、水星が7ハウスに入室しており、12星座の最後の星座である魚座と、最初の星座である牡羊座に、星の多くが集中する配置です。

6ハウスは軍事をあらわす場所で、7ハウスは外や同盟国との関係、敵国の状況など、地政学的なリスクをあらわします。4ハウスと5ハウスの境界線に冥王星、3ハウスに月が入っています。世界情勢が不安定な中で、情報やメディア、エンターテインメントを通じて、国民の意識が大きくかわっていくことを示唆しています。

冥王星、海王星、天王星の外惑星が、それぞれ60度という安定的な角度をとっている上に、月も冥王星と海王星をサポートするような角度をとっており、全体として、とてもエネルギーのある配置になっています。月は国民をあらわし、国家をあらわす太陽も海王星と重なっているので、より大きな地球規模の流れに、国家と国民を巻き込んでいくようになります。

海王星が国家と重なっているので、国民にとって、国という存在の概念が、大きく揺らぐことになります。例えば、「国が推奨しているものだから、悪いはずはない」「国がお金をだしている事業だから、潰れることはない」「国が安全性を保証しているものだから、間違いはない」というような、価値観が揺らぐのです。このような価値観のシフトは、他国との関係、おそらく日本が同盟国だと考えている国とのあり方から、もたらせることになるでしょう。

日本が、このように国家的な規模で、人々の集合意識が変わったのは、第二次世界大戦直後です。当時、1945年の春分図をみてみると、いくつかの共通点がみられます。

まず、冥王星と海王星、天王星による、小さな小三角形ができています。このように動きの遅い外惑星通しが、互いに協力的な角度をとることは、約80年ぶりのことです。80年前は冥王星が中心にいましたが、現在は海王星がいます。冥王星は、敗戦を経て、まさに日本という国家そのものを破壊して、再生しました。

今回は、海王星が主役になるので、日本という国そのものがなくなってしまうようなことはありません。しかし、海王星は人々の理想、夢、集団意識そのものに変化を与えるので、国に対して抱いていた理想、畏敬の念のようなものが、覆されていくことになります。

終戦時の配置では、冥王星がICの上にのっていました。今回の冥王星は、4ハウスと5ハウスの境界線なので、国土というよりも、メディア、エンターテインメント、又は製造業や農業、国の生産システムなど、より身近な生活に直轄する領域で、人々の意識をかえていくことになります。とくに、月が情報をあらわす3ハウスにいることから、人々のメディアへの考え方、情報、SNSなどへの信頼感などが、より重要なテーマになります。

天王星は、終戦時の春分図では1ハウスで双子座、今年の春分図では8ハウスで牡牛座です。1ハウスは国家の主権者を表す場所であり、8ハウスは金融、経済市場の場所です。 終戦を期に、天皇主権の国から、国民の主権へと変わりましたが、今年は、金融マーケットの再構築の年ともなりそうです。投資の在り方、お金、資産との向き合い方が、大胆にシフトします。

そして、土星が火星と、協力的な角度をとっていることも同じです。土星は、試練を表す星なので、火星が土星とかかわることによって、より試練が増す年になることは、覚悟しておいた方がいいでしょう。終戦のときは、土星は月のそばにいて、太陽とは緊張の角度にいました。今年は太陽の近くにいますが、月に対して、どちらかといえば協力的な角度をとっています。終戦時の試練に比べれば、かなり温厚な配置です。

今年の春分図で主役となる海王星には、境界をあいまいにしていく、という意味があります。海王星のテーマである海は、物質的な境界がはっきりとしていません。海王星が冥王星と天王星のサポートをえることによって、より大胆で、常識をくずかえすようなことが起こり、当たり前だったものが当たり前でなくなったり、今まで考えられなかったようなことが、普通におきたりします。

今までの価値観に固執する人にとっては、これから起こることは、かなり衝撃的で、耐えがたいものになるかもしれません。しかし、より新しい未来に希望をもとめる人にとっては、未知の可能性にわくわくするでしょう。

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