2025年12月20日 射手座の新月
2025年12月20日に、射手座で新月を迎えます。今年最後の新月であり、22日の冬至を迎える直前におこる新月です。この新月期間は、2025年の終わりをしめくくり、新しい年を迎える節目となる、とても重要な期間となります。
11月20日の日本の新月図では、MCの近くに冥王星、ICの近くには木星がいました。なかなかインパクトのある配置でしたが、この新月期間中には、青森で震度6強の地震、中国の威圧的なレーダー少々などがあり、少しひやっとするような経験をしました。ICの木星は、本来国土の豊かさをあらわすので、必ずしも悪いことを意味しませんが、その反対側に冥王星がいることが大きかったと言えます。冥王星は、破壊と再生をあらわすので、これらの出来事をきっかけにして、より良い方向に人々の意識が向かうことが重要です。
日本の首都、東京では、12月20日、午前10時43分に新月を迎えます。今回の新月でも、海王星と土星を中心に、冥王星と天王星が小三角形を作り、木星がこの2つの天体に対して、協力的な角度をとっています。海王星と土星が中心的な役割を担いますが、これらの重要な天体に対して、射手座の太陽と月が、緊張の角度をとっているのが、最大の特徴です。

海王星と土星がいる1ハウスは、国の主権者をあらわす場所です。日本で言えば、名目上は、国民です。国民一人一人が、土星のように実直的で現実的な役割、海王星のような理想や夢、その矛盾したような価値観を、一度に考えさせられる時です。
太陽と月の近くには、金星と水星がいて、とても射手座の要素が強い配置です。射手座は積極的な議論を好み、より高い視座や海外からの視点によって、包括的な思考を好みます。一年を振り返って、国や国家の役割、国を支える国民の働き方や生き方、など単なる善悪や良し悪しに陥らず、より深く、より内面に訴えかけるような、心の奥底で感じるような深い考察を迫られるような時です。
個人的な経験としても、年末年始は、普段は会わない人とも顔合わせて、交流する機会が多い時期です。今まで考えてもいなかったことを言われたりしてはっとしたり、より深い気付きをえられたりすることが多くなるでしょう。何が正しいのか、何がよいのか、ということではなく、自分がどう感じるか、自分にとっては何が重要なのか、ということを意識する必要があります。と同時に、他の人がどう思うか、という気持ちにもよりそえるくらいの余裕があるといいでしょう。
続いて、アメリカの新月図をみます。12月5日の満月図では、海王星と土星は10ハウス、冥王星が8ハウスにいました。物価高に悲鳴をあげる人が増えていく中で、トランプ大統領の人気にも陰りがでてきたようです。トランプ関税を無効にしようとして、最高裁に訴える大企業がでてきたりして、トランプ政権にとっても課題が山積みのようにみえます。株式市場は今のところ、大きく崩れているわけではないですが、金と銀の価格も大きく暴騰したり、インフラが進んでいる一方で、利息は下落傾向、今までの常識が通用しないような状況で、混沌としています。
アメリカの首都、ワシントンDCでは、12月19日、午後20時43分に新月を迎えます。天体の主役ともいえる海王星と土星は8ハウス、太陽、月、金星は5ハウスです。8ハウスは経済市場を表す場所なので、年末から年明けにかけて、市場はかなりあれそうです。12月は、アメリカの消費活動がもっとも活発になるときでもあるので、今年はちょっと違うかな、というような実態が明らかになり、楽観主義的な雰囲気に、水をさすようになるかもしれません。

太陽、月、火星、金星が集まっている5ハウスは、製造業やサービス業、農業などの産業や、エンターテインメントやスポーツなどを表します。太陽、月、火星が射手座と山羊座の境界線の付近にいて、魚座と牡羊座の境界にいる、海王星と土星の緊張の角度です。加えて、冥王星は雇用をあらわす6ハウスにいます。米国では、アマゾンなどの大手企業が、大規模なリストラを発表したばかりです。大きなリストラはさらなる投資と経済成長のためというよりも、先行きがみえない状況で、固定費を削減してスリム化をはかっているような感じかもしれません。
日本でもアメリカでも、蟹座の木星は、より感情的なつながりを深めて、同じグループや、国という限られた地域の利益をより強くもとめようと働きます。一方、太陽や月などがいる射手座は遠く離れた海外や、地域を限定しないグローバルな、地球全体で共有する価値観を力強く主張する、このような、相反する価値観との対立が、より強くなるのが、この新月期間の特徴です。
価値観の対立は、一人一人の内面においても、社会というグループにおいても、同様におこりえることです。私たちは、それぞれ違う価値観と接することによって、より新しいものの見方や生き方ができるようなるというように、前向きにとらえられるようにすることが、より重要になっていくはずです。